ソリューション速報

有力サイエンティストが独自開発ツールで事業拡大、iAnalysisがIoTベンダーと連携

2014.11.20市嶋 洋平

センサー 分析ツール・サービス

データ分析を手掛けるiAnalysis(東京都港区)は、M2M・IoT(Internet of Things)関連のIT基盤を提供するインヴェンティット(東京都千代田区)と提携する。iAnalysisが新たに開発したクラウド型のデータ分析サービスを顧客に提供。データサイエンティストが顧客の個別案件に従事するだけでなく、サービス型のデータ分析で事業を拡大する狙いがある。

 両社はまず、医療・健康、流通・マーケティング分野におけるセンサーデータの解析サービスを提供する。医療・健康分野では患者や医療従事者の動きなどを計測するセンシングデータと電子カルテなどの情報、流通・マーケティング分野ではID-POS(販売時点情報管理)データとiBeaconで取得した顧客のスマートフォンの位置情報などを掛け合わせることで、新たな切り口を見いだせることを訴求する。

 具体的には、インヴェンティットのM2M・IoT処理基盤「ServiceSync」を利用し各種のセンサーデータを集約したうえで、iAnalysisが開発したデータ分析サービス「オリオン」で顧客の保有するデータと掛け合わせるなどの分析を行う。オリオンは顧客側に統計などの専門知識がなくても分析ができるよう、手順を組み込んだテンプレートを用意している。

データ分析サービス「オリオン」の画面

 iAnalysisの倉橋一成代表・最高解析責任者は「IoT・M2Mのビジネス分析ではアソシエーション分析、コレスポンデンス分析、A/Bテストのテンプレートが有用だろう」と説明する。

 ビジネス活用のデータサイエンティストの先駆けとして有名な倉橋氏が分析サービスを開発した背景には「人手に頼るデータ分析だけでは事業の成長に限界がある。一方で、ビジネスを知る顧客自身が分析の切り口を探すことも、活用の成果を上げるうえでは重要」(倉橋氏)との考えがあるからだ。

 顧客との間では、成果報酬型の契約を行うことも選択肢として用意する。データ活用によって顧客が売上高を引き上げることができれば、その一部を成果の報酬として受け取るというものだ。顧客にとっては初期投資を抑えることができるメリットがある。まずはiAnalysisの分析サービス部分から導入し、基盤を提供するインヴェンティット側も検討を始めた。

 インヴェンティットはM2Mに詳しい技術者らが設立したベンダーである。IoT関連システムで発生するセンサーデータを処理するサーバー側の基盤とともに、センサーデータを収集するクライアント側のソフトウエアも開発している。

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著者プロフィール

日経ビッグデータ副編集長

市嶋 洋平

日経コンピュータ、日経コミュニケーション、日経新聞などを経て、2012年11月にビッグデータ・プロジェクトを立ち上げた。企業のデータ活用促進やデータサイエンティストの人材育成などに取り組む。

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