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第12話「原発のライフサイクルコストで考えなくてはならない、ということですね」

2012年1月25日(水)

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前回までのあらすじ

 団達也は恩師、宇佐見の友人だったイスタンブールのサーディを訪ね、自分がこれからどんな事業をすべきなのか、世界経済、そして日本経済は今後、どんな問題を抱えることになるのかについて語り合った。

 この対話を経て、達也は自分が取り組むべき課題は、次世代のエネルギーの開発に携わることだと気づいた。

 日豊自動車の社長に復帰した湯浅は、会計士の西郷と定期的に話をしていた。湯浅は、ポスト電気自動車の市場でトップ企業になりたいと考えていた。

 湯浅はその際、会計の面でどこから手を付けるべきかについて、西郷の意見を聞いた。西郷はIFRSの導入が重要だと語った。

イスタンブール

 サーディは話を続けた。

 「原発はリスクが大きすぎるし、実質的な電力コストは計算の値より高いのは明らかだ。つまり、公表されているコストは、何の問題も起きていない状態を前提とした楽観的な数値に過ぎないということだ。どういうわけか、原発があるから電気料金が安くなっていると思い込んでいる」

 「原価計算が間違っているのでしょうか」
 達也が聞いた。

 「会計のことはきみのほうが詳しいんじゃないかな。だが、常識的に言って、都合のいい数字だけを切り出して、『これが正しいコストです』と言うのは間違っている」

 「原発のライフサイクルコストで考えなくてはならない、ということですね」

 「いかにも」
 サーディは満足げにうなずいた。
 「今回のフクシマの事故で、図らずもライフサイクルコストの重要性が証明されたと言っていい」

 達也は原発の電気料金を決める原価計算について考えた。以前、サーディと日本の「総括原価主義」を議論したことがある。発電・送電・電力販売にかかわるすべての費用を「総括原価」として電力コストに含め、その上に一定の利益率を上乗せして電気料金を決め、顧客に押し付ける方法だ。電力会社からすれば、何の努力をしなくても、かかったコストはすべて回収でき、利益も保証される都合のいい方法だ。

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「第12話「原発のライフサイクルコストで考えなくてはならない、ということですね」」の著者

林 總

林 總(はやし・あつむ)

公認会計士

外資系会計事務所、監査法人勤務を経て開業。国内外でビジネスコンサル、管理会計システム導入コンサルのほか、大学で実践管理会計の講義を行っている。また管理会計の草の根活動として、団達也会を主宰。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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