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第14話「利益を生むはずの工場が、赤字の製造装置になってしまったのですね」

2012年2月8日(水)

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前回までのあらすじ

 団達也は恩師、宇佐見の友人だったイスタンブールのサーディを訪ね、自分がこれからどんな事業をすべきなのか語り合っていた。この対話を経て、達也は自分が取り組むべき課題は、次世代のエネルギーの開発に携わることだと気づいた。

 MTCで働いていた金子順平は、マレーシアのタンの会社に移り、タンのもとで暮らしていた沢口萌と再会した。金子は、タンの会社で新たな研究を始めるつもりでいた。

 ある日、金子の携帯電話に聞き覚えのある声の電話が掛かってきた。かつて金子が勤めていたジェピーを追い出され、現在はジェピーを買収したUEPCにいる間中だった。

 日豊自動車の社長に復帰した湯浅は、会計士の西郷と定期的に話をする機会を作っていた。湯浅は、ポスト電気自動車の市場でトップ企業になりたいと考えていた。

西郷事務所

 「弊社とは業種が違いますが、電機大手のサニック社の凋落は他人事ではありません」
 湯浅は西郷との定期的な会合の席で、こう切り出した。

 つい最近のことだ。サニックは2012年3月期の連結最終損益が2200億円の赤字になる見通しと発表した。一方で、海の向こうのアメリカでは、アップルは四半期(3カ月)で約1兆円もの利益をあげたとのニュースが飛び込んできた。

 サニックは、アップルの創業者のあこがれの企業だったのに、この3年間で売上高は逆転され、業績にいたっては決定的な差がついてしまった。

 アップルの売上規模は2009年が約430億ドル(約3兆4000億円)から2011年には約1080億ドル(約8兆6000億円)と2.5倍になったのに、サニックは7兆7000億円から7兆2000億円と減ってしまったのだ。

 営業利益(商売で得た利益)についても、アップルは約117億ドル(約9400億円)から約338億ドル(約2兆7000億円)に増えた。一方、サニックは2009年がマイナス2278億円で2011年が2000億円のプラスと、両社の違いは歴然としている。

 そしてついに、アップルは直近の四半期で空前の約1734億ドル(約1兆3800億円)の営業利益を計上したのだ。

 「わが社の年間売上と同じ額の利益を、たった3カ月で稼いでいるんですね、それにしても、なぜこんなに差がついてしまったのでしょうか」
 湯浅はその秘密を知りたくなった。

「熱血! 会計物語~団達也が行く season3」のバックナンバー

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「第14話「利益を生むはずの工場が、赤字の製造装置になってしまったのですね」」の著者

林 總

林 總(はやし・あつむ)

公認会計士

外資系会計事務所、監査法人勤務を経て開業。国内外でビジネスコンサル、管理会計システム導入コンサルのほか、大学で実践管理会計の講義を行っている。また管理会計の草の根活動として、団達也会を主宰。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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