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第24話「沢口さんは私の秘書でした。とても優秀でやさしい子でした」

2012年4月18日(水)

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前回までのあらすじ

 豊自動車の社長に復帰した湯浅は、会計士の西郷と定期的に話をする機会を作っていた。
 団達也は、サーディのすすめでパリに行き、パリ第六大学にいる物理学者、ミミと会って未来のエネルギーについて議論をしていた。
 かつて、達也と一緒に働いていた細谷真理は、上海のリンダのもとでビジネスパーソンとしての特訓を受けていた。リンダのもとには、旧友のジェームスが訪れていた。そんな中、真理はジェームスに自分をロンドンに連れて言ってほしいと言った。リンダも真理のさらなる成長を期待して、自分のもとからジェームスのもとへと真理を送り出した。
 MTCで働いていた金子順平は、マレーシアのタンの会社に移り、タンのもとで暮らしていた沢口萌と再会した。金子は、タンの会社で新たな研究を始めるつもりでいた。
 そんな金子のもとにUEPCの間中が訪れた。金子を自社にスカウトしようと考えていたのだ。間中は、UEPCのマイケル・ウッズ会長に、何としてでも、金子を連れてくるようにと、間中に厳命していた。金子は間中の誘いを受けるつもりでいた。
 金子からアメリカに行くことを聞かされた萌は、突然、泣き出した。

西郷と湯浅

 「第三の年金って、なんでしょうか」
 湯浅が身を乗り出して西郷に聞いた。

 「年金バイアウトです」
 西郷は聞き慣れない言葉を口にした。

 「説明していただけますか」
 「いいですよ。企業は年金基金の運営をやめて、確定給付型企業年金の資産と債務を保険会社に譲渡するんです。これで年金資産と給付債務は会社の帳簿から切り離されることになります。その後の年金運営は保険会社が行って、加入者は従来通りの年金を受け取ります。譲渡に際して、母体企業は積み立て不足を埋める必要なのは言うまでもありません」

 「年金バイアウトを使うメリットって何でしょうか」
 湯浅が聞いた。

 「第一に、今回のZIJ社のような資産運用による損失が回避できることですね。それに加入者の寿命の延びによる年金給付額の増加リスクも回避できます。これで経営者の頭痛の種が減ることになります」

 「そんなに良い商品なのに、なぜ日本では一般的ではないんですか」
 湯浅は不思議に思った。

 「今の日本では、母体企業から年金資産と給付義務を切り離すことはできないし、受け皿となる金融サービス会社(保険会社)もないんです。

 この仕組みは新しくて、イギリスで始まってアメリカへと広がっているんです。おそらく年金に関する会計基準はますます厳しくなるでしょうから、遠からず日本でも導入が進むでしょうね」
 西郷は期待を込めていった。

「熱血! 会計物語~団達也が行く season3」のバックナンバー

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「第24話「沢口さんは私の秘書でした。とても優秀でやさしい子でした」」の著者

林 總

林 總(はやし・あつむ)

公認会計士

外資系会計事務所、監査法人勤務を経て開業。国内外でビジネスコンサル、管理会計システム導入コンサルのほか、大学で実践管理会計の講義を行っている。また管理会計の草の根活動として、団達也会を主宰。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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