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いやな人間に出会ったら、まずはほほえみなさい

【20】不機嫌

  • アラン

  • 村井 章子

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2012年5月23日(水)

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【19】あくびから読む)

今日の一言

寒さに対抗する唯一の方法は、寒さに満足することである。

 激怒を端的に表す動作と言えば、我と我が身をかきむしることである。これは自分で自分を痛めつけ、自分で自分に復讐する動作である。子供はまずこれをやってみる。そして不機嫌のしかけた罠に落ち込む。

 泣いてはまた泣き、腹を立てては癇癪を起こし、絶対にご機嫌になんてなってやるもんかと思いながら、自分で自分を慰めて拗ねてみせる。好きな人をわざと苦しめて自分を二重に罰し、自分を懲らしめるために他人に悪さをする。

 無知を知るのを恐れて、もう本は読まないとうそぶく。強情に強情を張り、咳をしては怒り、侮辱されたことをわざわざ思い出して自分から気持ちをささくれ立たせ、自分を傷つけ辱めるようなことを悲劇役者よろしく自分に言い散らす。

 万事いちばん悪いことが真実なのだと考え、いやな人間を思い浮かべてはことさらそのまねをし、信じてもいないことを試して失敗した末に「どうせ失敗すると思っていたさ。俺の運なんてそんなものだ」なぞと呟く。

 あちこちで仏頂面をし、他人にうんざりし、人のいやがることばかりしているくせに、嫌われると驚く。むきになって眠ろうとし、どんなうれしいことも疑ってかかり、何事もつまらなそうにして文句をつけ、不機嫌に不機嫌の上塗りをする。

 そんな状態で自分を点検しては、「自分は臆病者だ」「何をやってもへまばかりする」「物忘れもひどい」「もう年だ」などと思い込む。そしておおげさにいやな顔を作って鏡をのぞき込む。

 ――不機嫌の罠に落ち込むと、こういうことになる。

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