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第29話「節電と電力料金の引き上げの影響について誰も理解していません」

2012年5月23日(水)

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前回までのあらすじ

 団達也と一緒に働いていた細谷真理は、ジェームスと一緒にロンドンに行ってさらに経験を積むことにした。その途上で真理はパリに立ち寄り、フランスの新大統領の誕生の瞬間に立ち会った。
 真理はパリでミミと偶然、出会った。
 MTCで働いていた金子順平は、間中を通じてアメリカのUEPCにスカウトされていた。
 金子からアメリカに行くことを聞かされた萌は、ある日突然、姿を消した。間中に「一足先に上海に行きましたよ」と告げられた金子は、一人、上海に降り立った。
 上海で金子を待ち受けていたのは、間中だった。金子は上海UEPCのK01製造工場に連れていかれ、ウイルス感染したロボットの修理をするよう言われた。
 日豊自動車の社長に復帰した湯浅は、会計士の西郷と定期的に話をする機会を作っていた。 西郷を信頼した湯浅は、西郷を外部監査役に迎えたいと言った。また、団達也も同様に自社に迎えたいと言った。

パリ

 まだ早朝だというのに真理の携帯が鳴った。ジェームスからだった。

 「マリ。ランスに行く前に、リポートを書いてもらいたいんだ。ヨーロッパの様子をリポートしてほしいって、日本のクライアントから依頼があってね」

 真理は「分かりました」といって電話を切ると、今度はテレビのスイッチを入れた。
 
 画面には、ギリシャの混乱ぶりと、フランスの対応を伝えるニュースが次々と流れていた。なんといっても一番の話題は、反緊縮財政を唱える急進左派連合が議席数を増やしたため、事実上の選挙戦に突入したことだ。

 どうもこのままでは、左派勢力が新政権の主導権を握るのではないかと、ニュースは伝えていた。そうなれば、ギリシャはユーロ圏から離脱するか、とどまるかの選択を迫られることになる。

 ギリシャ国民は追い詰められている、と真理は思った。増税、公務員の給与カットに年金カット。そのうえ、この2年間で倒産件数は6万社を超えて、町には失業者があふれている。われわれが悪いのではない、と国民は緊縮財政に猛反発しているのだ。

 もとはといえば、2001年にユーロの仲間入りをして、国の信用が一気に高まったことに原因がある。国は身の丈を越えた借金を繰り返し、なんと30兆円にも膨らんでしまったのだ。

 ギリシャ国債を購入したのは、多くは危険と分かればすぐに売り払う海外の投資家たちだった。そして2009年に国家ぐるみの粉飾が明らかになった時に、その潜在的リスクは現実となり、国家存続の危機を引き起こした。

 「もし、新政権が歳出削減の手を緩めたとしたら…」

「熱血! 会計物語~団達也が行く season3」のバックナンバー

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「第29話「節電と電力料金の引き上げの影響について誰も理解していません」」の著者

林 總

林 總(はやし・あつむ)

公認会計士

外資系会計事務所、監査法人勤務を経て開業。国内外でビジネスコンサル、管理会計システム導入コンサルのほか、大学で実践管理会計の講義を行っている。また管理会計の草の根活動として、団達也会を主宰。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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