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第30話「弊社はこの燃料電池車をコアにした社会作りを目指します」

2012年5月30日(水)

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前回までのあらすじ

 団達也と一緒に働いていた細谷真理は、パリで偶然、ミミと出会った。
 ミミはパリの大学で物理学の研究をしている助教授。イスタンブールで団達也が教えを請うたサーディのまな弟子で、達也はパリでミミと次世代エネルギーについて意見を交換していた。
 MTCで働いていた金子順平は、間中を通じてアメリカのUEPCにスカウトされていた。
 金子からアメリカに行くことを聞かされた萌は、ある日突然、姿を消した。間中に「一足先に上海に行きましたよ」と告げられた金子は、一人、上海に降り立った。
 上海で金子を待ち受けていたのは、間中だった。金子は上海UEPCのK01製造工場に連れていかれ、ウイルス感染したロボットの修理をするよう言われた。
 日豊自動車の社長に復帰した湯浅は、会計士の西郷と定期的に話をする機会を作っていた。 西郷を信頼した湯浅は、西郷を外部監査役に迎えたいと言った。また、団達也も同様に自社に迎えたいと言った。

日豊自動車

 「議案は賛成多数で可決されました」
 場内に拍手が起きた。

 「今後の戦略について、ひと言お話しさせていただきます」
 湯浅は一礼して話を続けた。

 「弊社はこれまでガソリンエンジンでエコカーを目指してきました。この間、開発した技術は欧米の自動車会社でも取り入れられ、高い評価をいただきました。

 しかしながら、今後5年、10年を考えていくとき、やはりガソリンエンジン車に変わる新たな自動車が主流になることは必定。その選択肢のひとつが電気自動車です。しかし、電気自動車の欠点は電気を外部から買わなくてはならない点です。ここで化石燃料を使うのでは本当の意味でエコとはいえません。しかも、急速充電器で20~30分かかり、200キロ程度しか走れない。

 もう一つの選択肢は燃料電池車です。これは自動車ごとに水素と空気中の酸素を反応させて電気を起こしモーターを回す仕組みですから、電気を買う必要はありません。走行中に排出するのは水だけです。

 水素を1回充填すれば700キロメートル以上走行でき、充填時間はたった3分です。問題は、電気自動車と違い、技術的に難しく、製造コスト高になることです。さらに水素を補充する水素ステーションを全国に作らなくてはなりません。その投資コストも大変です。

 そしてもうひとつ。水素をどのようにして作り出すか。

 とはいえ、燃料電池車の優位性は抜きんでています。それぞれの家庭が発電所を持つことになるからです。

 弊社はこの燃料電池車をコアにした社会作りを目指します。いまは詳細を申し上げられませんか、必ずや株主の皆様に喜んでいただけるものと確信しています」

「熱血! 会計物語~団達也が行く season3」のバックナンバー

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「第30話「弊社はこの燃料電池車をコアにした社会作りを目指します」」の著者

林 總

林 總(はやし・あつむ)

公認会計士

外資系会計事務所、監査法人勤務を経て開業。国内外でビジネスコンサル、管理会計システム導入コンサルのほか、大学で実践管理会計の講義を行っている。また管理会計の草の根活動として、団達也会を主宰。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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