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人間は時がもたらす運命より自ら招く運命を好む

【42】行動

  • アラン

  • 村井 章子

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2012年6月22日(金)

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【41】期待から読む)

今日の一言

人間は自ら行動したいのであって、与えられたものを耐え忍びたいのではない。

 陸上選手も、サッカー選手も、ボクサーも、苦しい練習に打ち込んでいる。人間は快楽を求めるとされているが、ほんとうにそうだろうか。むしろ人間は苦しみを求め、苦しみを愛しているように見える。ディオゲネスは「苦しみこそが最もよいものである」と言った。そこから、人間は苦しみを追い求めることに快楽を見出すのだと言う人もいるが、これは言葉遊びに過ぎない。それに、そういう言い方をするなら、快楽ではなく幸福と言うべきだろう。快楽と幸福は、隷従と自由ほどにちがうものである。

 人間は自ら行動したいのであって、与えられたものを耐え忍びたいのではない。進んで苦しい練習をする選手たちにしても、無理強いされたらたぶんいやだろう。誰しも強制労働はいやだし、災禍に襲われるのは避けたいし、必要に迫られて何かをするのは好まない。ところが自分の自由で苦労を選ぶとなると、たちどころに満足する。

 たとえば、いま私はこの文章を書いている。文筆で生計を立てている人なら「ご苦労なことだ」と言うかもしれない。だが誰に強制されたわけでもなく望んでしている仕事なので、楽しい。いや、しあわせだと言う方が当たっている。

 ボクサーは、不意に来るパンチはきらいだが、攻めに出て受けるパンチはよしとする。自分の力次第の勝負であれば、艱難辛苦の末の勝利ほど気持ちのよいものはない。人は心の奥底で、自分の力だけを愛しているのだろう。ヘラクレスは怪物を探し求め退治することによって、自分の力を自分に証明した。だが恋に落ちたとたんに快楽の力を思い知り、自分が虜になったことに気づく。男はみんなそんなものだ。だから快楽は男を物悲しくさせるのである。

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