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楽しめることが能力の証である

【47】アリストテレス

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2012年6月29日(金)

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【46】王様は退屈するから読む)

今日の一言

与えられた幸福は逃げて行く。だが自分から作り出した幸福はけっして裏切らない。

 やってもらうのではなく自分でやることが、喜びの本質である。ところがアメはしゃぶってさえいればそこそこおいしいものだから、多くの人が幸福も同じように味わえると期待し、まんまと裏切られる。聴いているだけで自分では歌わないなら、音楽の楽しみはほとんど味わえない。だから機知に富む人は、音楽は耳で楽しむものではなく喉で味わうものだと言っている。美しい絵を見る楽しみも、所詮はひとときの楽しみであって、それほど長続きはしない。自分で絵筆を振るったり、苦労して蒐集したりするから楽しいのである。判断するだけでなく、探求し征服することを私たちは楽しむ。

 芝居を見に行って、人にこぼす以上に心底退屈してしまうことはめずらしくない。必要なのは自分で芝居を書くこと、すくなくとも演じることだ。演技もまた創造である。実際、誰しも余興で寸劇などを演じた思い出があるだろう。演技をするときにはみんな大いに楽しんでいたはずだ。

 私にも、人形劇のことばかり考えていた幸福な一時期の思い出がある。木の根っこを拾ってきて、自分のナイフで高利貸しや軍人や生娘や老婆などを彫った。ほかの子たちが衣装を着せてくれた。見物人のことは気にしていなかったと思う。見物人にできるのは批評ぐらいのもので、とるに足らない楽しみに過ぎない。それでも、作り出す喜びではあるが。

 トランプ遊びをする連中も、絶えず作り出している。機械的に進む勝負の流れを操作し、微調整しているからだ。勝負の仕方を知らない人に、好きかどうかを訊ねるのは無意味である。やり方をわかってしまえば駆け引きもおもしろくなるが、そのためにはやり方を知らなければならない。万事が同じで、幸福にしても、なるための方法を知る必要がある。

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斉藤 善久 神戸大学大学院 国際協力研究科准教授