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「文句も破壊もシステムとの戦いもなし」で、独立国を作ろう

『独立国家のつくりかた』/『エディ・ウッド・ゴー!!』

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2012年7月11日(水)

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 本の面白さを一番よく知っているのは、作り手である書籍の編集者だ。このコラムでは、ベストセラーを生んでいる編集者諸氏に、自ら手がけた本と、他の方の手になるお薦め本を紹介してもらいます。自分の仕事も他人の本も絶賛!本日もオンライン堂へ、ようこそ。

【私が編集した本読んで下さい!】

講談社・現代新書出版部 川治豊成

独立国家のつくりかた
坂口恭平著、講談社現代新書

 元中日監督の落合博満氏は、著書『落合博満の超野球学(1)』(ベースボールマガジン社)の中で、自身の打撃技術を語るにあたって、こんな問いから始めています。

 なぜバッティングはセンター返しが基本なのか?
 なぜボールをしっかり見なければならないのか?
 なぜコンパクトなスイングがいいのか?

 どれも野球経験者であれば言うまでもない「常識」に属するものです。落合氏もいくぶん自嘲気味にこう書いています。「私は現役時代から、バッティングに関することであれば、こんなバカげたことでも考えてきた」。

 でも、こうした問いが決して「バカげたこと」ではないことは、彼の実績が証明しています。

 誰も問わないことを、子供のように問うこと。
 その問いを手放さず、徹底的に考え抜くこと。

 これは、実は一番難しいことなのかもしれません。なぜなら、そこに問いが潜んでいるということ自体に、人はなかなか気がつけないからです。

 本書『独立国家のつくりかた』の著者・坂口恭平さんは、この点で恐ろしいほどの才能の持ち主です。まぎれもない天才と申し上げてよいでしょう。

勝手に新政府を立ち上げた男

 坂口さんはもともと建築家を志していました。しかし、既存の建築業界のシステムに生理的な違和感をおぼえ、「なぜコンクリートの基礎工事が必要なのか?(法隆寺は地面の上に柱を立てているだけなのに)」「なぜ35年ものローンを組まないと家は買えないのか?(あらゆる動物の中で巣を自分でつくらず、お金で買うのは人間だけ)」「そもそも土地は誰のものか?(大家さんに家賃を払うのはどうして)」と、次々に根源的な問いを投げかけるようになります。

 坂口さんはこれらの問いを、路上生活者たちの家を調査するなかで発見しました。すべて、具体的なモノや自分の身体を起点に考えているのです。彼が語っていることは抽象的な思想ではないし、主義主張(何とかイズム)でもありません。

 根源的な家について思いを巡らせていた坂口さんの「ゼロから思考」は、やがて、「公共とは何か?」「政府とは何か?」「経済とは何か?」とぐんぐん拡大していきます。

 その結果として、東日本大震災後に「新政府」を立ち上げ、「初代内閣総理大臣」に就任、現政府にはできない政策を勝手に実行するという行動に出るのですが、その疾走感あふれる怒濤の経緯は本書をぜひお読みいただければ。

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