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第38話「はっきり言って、この日本のビジネスマンが邪魔なんだ」

2012年7月25日(水)

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前回までのあらすじ

 団達也は物理学者のミミと一緒にボルドーへ行き、水から水素を生成する装置を発明した科学者、ダニエル・ベルモントに会いに行った。3人は燃料電池について議論を交わした。
 日豊自動車の湯浅社長からミミに電話があり、達也と連絡を取りたいと言った。しかし、ミミは達也に取り次ごうとはしなかった。
 リンダは、沢口萌と二人で日本に帰ろうとしていた金子順平に電話を掛けた。金子は、UEPC上海のK01製造工場のロボットが誤作動するプログラムを仕掛けていた。
 工場ではロボットの不具合のためK01の製造が滞っており、リンダはUEPCから契約違反で訴えられかねない状況だった。
 リンダは、金子を味方につけようと考え、「私があなたの復讐を応援してあげる」と電話口の金子に言った。


上海

 「分かりました。日本に戻るのはもう少し先に伸ばします」

 金子の返事にリンダは安堵した。

 「じゃあ、私のオフィスで待っているわね。それから、モエには私から事情を話しておくわ」

 しばらくして、金子と萌が神妙な面持ちでリンダの前に姿を見せた。リンダは二人がいる前で携帯電話を手にした。

 「カネコさん、モエ。よく聞いててね」
 リンダは画面を操作した。

 「リンダです。マイケル、納品が遅れていることをお詫びしたくて…」
 マイケルがリンダを批判する声が漏れて聞こえてきた。

 「申し訳ないと思っています。でも、生産業務の執行責任は総経理でCEOのアンディーです。しかもロボットはすべて貴社のものですし、K01の技術的なトラブルの責任は、私どもには一切ないことは契約書に書かれているとおりです」

 再びマイケルの怒鳴り声が聞こえてきた。

 「生産体制が悪いからですって。いいえ、そうではないんです。納期遅れの原因は製造ロボットの故障にあったんです。しかも、その故障をアンディーは直そうとはしない。と言うより、直せないんです。彼は、K01についても、製造ロボットについても、何も知らなかったんです。発明したふりをしていただけなんです」

 マイケルは急に黙りこんだ。

 「今日も、うちの法務部からUEPCから損害賠償請求が送られて来たと聞きましたが、それは的外れな言いがかりではありませんか」

 と言って電話を切ると、今度はアンディーに電話を掛けた。

 「ロボットが止まったままの状態では、うちの会社は干上がってしまうわ。あなた、K01の製造ロボットを発明したって嘘なんじゃないの」

「熱血! 会計物語~団達也が行く season3」のバックナンバー

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「第38話「はっきり言って、この日本のビジネスマンが邪魔なんだ」」の著者

林 總

林 總(はやし・あつむ)

公認会計士

外資系会計事務所、監査法人勤務を経て開業。国内外でビジネスコンサル、管理会計システム導入コンサルのほか、大学で実践管理会計の講義を行っている。また管理会計の草の根活動として、団達也会を主宰。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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