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第42話「日豊自動車は大手の下請けになれば良いんです」

2012年8月29日(水)

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前回までのあらすじ

 団達也は物理学者のミミと一緒にボルドーへ行き、水から水素を生成する装置を発明した科学者、ダニエル・ベルモントに会いに行った。
 ダニエルは、ミミと達也をサンテミリオンのワイナリーに連れて行った。そこには、水素製造機の完成品があった。達也はその場で日豊自動車の湯浅社長に連絡をした。
 日豊自動車では、社長の湯浅が「燃料電池車の開発に社運をかける」と取締役会で発言していた。
 細谷真理は、ジェームスと一緒にロンドンを拠点に再生可能エネルギーの調査を行っていた。ジェームスは優良な投資先を探していた。

ロンドン

 「化石燃料に頼らないエネルギーの研究だって! それはすごい。最近の異常気象の原因がどうであれ、石油や石炭、LPGなどの化石燃料に依存したエネルギー政策が限界であることははっきりしている。

 とはいえ、原子力発電のように、一度事故が起きたら最後、天文学的な損失を余儀なくされるエネルギーに依存すべきではない、と思う。

 これはボクの想像にすぎないんだが、ドイツの次に脱原発を宣言する経済大国はきみの国だろう。経済規模が急激に拡大している時は、ランニングコストの安さは魅力的だった。だがその実態はといえば、膨大な後始末コストを先送りしているにすぎないんだ」

 確かにその通りだと、真理は思った。原子力発電所と核燃料が薪のように燃え尽きてしまえば、何の問題もない。だか、これらを完全に処理する方法も、それにかかるコストも、誰もわからないのだ。もちろん、会計数値として決算書に反映されてはいない。

 「きみの知り合いのフランス人の話を一度聞いてみたいな。気に入れば、有り金を全部はたいてもいい」

 「ジェームス。あなたが投資するの?」

 「そのつもりなんだけど」
 ジェームスの言葉に、真理はあきれた顔で言った。

 「こういう話は、私たち個人の財力ではなんともならないのよ」

 するとジェームスは涼しい顔で言った。

 「10億円くらいなら何とかなる」

 「冗談はやめてくれない。失礼なことを承知で言わせてもらうけど、あなたの財産といえば中古のアストンマーチンと20年間使っているロレックスだけでしょ」

 すると、ジェームスはまじめな顔で答えた。

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「第42話「日豊自動車は大手の下請けになれば良いんです」」の著者

林 總

林 總(はやし・あつむ)

公認会計士

外資系会計事務所、監査法人勤務を経て開業。国内外でビジネスコンサル、管理会計システム導入コンサルのほか、大学で実践管理会計の講義を行っている。また管理会計の草の根活動として、団達也会を主宰。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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