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「罪状は明白だ。邪魔だてするとは、おぬしやつの間者か!」

【34】第七章 劉虞5

2012年10月5日(金)

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【33】第七章 劉虞4から読む)

 「公孫サン(王/贊)め、どこまでも恥知らずなことをするから、このような目に遭うのだ」

 袁紹のもとから劉和の手紙が来て、劉虞は臍(ほぞ)を噛みながらも、取り敢えずの溜飲を下げていた。公孫サンは、河北の支配権を懸けて対立する袁紹に、界橋(かいきょう)で敗れたのだ。

 劉和の知らせで、劉虞もそれを知った。袁紹もそれを誇っているようだが、よく調べてみると、あまり名勝負とはいえない。

 最初は、袁紹の将軍キク(麦/菊-草冠)義・きくぎ)が一計を案じて公孫サン軍を遁走させたが、自身が深追いし過ぎて趙雲に討ち取られた。

また、勝戦に奢った袁紹が油断して、公孫サン軍に包囲される一幕もあったのだ。

 「袁紹殿が、儂を皇帝に推挙するという申し出は辛いが、公孫サンなどに負けていては、世が不幸になるだけだ」

 この言葉に象徴されるごとく、これで劉虞と公孫サンの対決も決定的になった。

 「お二人が戦われれば、当方へも火の粉は飛んで来ませぬか?」

 妻や妾らは心配そうに訊くが、劉虞は楽観的だった。

 「おまえたちのお蔭で、儂は匈奴や鮮卑の援軍が来るから、公孫サンも簡単には手を出してこんのだ」

 異民族の協力が得られるという側面と、袁紹のもとにいる劉和が、いざとなれば援軍を率いてくるはずだった。

 また、袁紹は攻撃の手を緩めず公孫サンが立て籠もる故安城を包囲攻撃してたが、遂に落とせなかった。食糧と武器が尽きかけた袁紹が退却すると、ここぞと公孫サンが追撃をかけた。すると袁紹も堪らず、大いに背後を破られた。

 しかし、袁紹はすぐに食糧と武器を補充して逆襲に転じた。それでも公孫サンも踏みこたえたため、一進一退の膠着状況が2年ばかりつづくことになる。

 ここには袁紹と劉虞、袁術と公孫サンという同盟関係が存在していた。そのため、袁術の要請で劉備(りゅうび)が高唐(こうとう・山東省済河県西方)へ、単経(たんけい)を平原(へいげん・山東省平原県)へ、陶謙(とうけん)を発干(はっかん・山東省堂邑県)へと駐屯させている。

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「「罪状は明白だ。邪魔だてするとは、おぬしやつの間者か!」」の著者

塚本 青史

塚本 青史(つかもと・せいし)

作家

1949年岡山県倉敷市生まれ。同志社大学卒業後、印刷会社に勤務。イラストレーターとしても活躍。日本作家クラブ理事。父、塚本邦雄創刊の歌誌「玲瓏」発行人。近著に『李世民』。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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