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「董太師の威を借る狐が、ざまはないな」

【39】第九章 李カク1

2012年10月15日(月)

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【38】第八章 陶謙4から読む)

 「董太師(卓)が暗殺されただと?」

 李カク(確の石が人偏)は、袁術に寝返った朱儁(しゅしゅん)を破り、郭シ(三水/巳)と転戦していた。だが、知らせを聞いて直ぐに陝(せん・今の三門峡)の砦へと戻ってきたのだ。

 ここは、洛陽と長安の中間地点である。

 董卓は2年前の初平元年(190年)、長安遷都を強行した。その際、洛陽の人々から無理やり金品や食糧を供出させて、挙げ句の果てに移住まで強要する。

 いや、それだけでは飽きたらず、洛陽を焼いて廃墟同然にしたのだ。また、住民や宮中の官僚にも、数々の残虐行為をしでかした。いわば、恐怖政治を断行したのである。

 このような状態なら、暗殺されたとて、さして不思議とも言えない。

 「いったい、誰が閣下に手を下したのだ?」

 李カクが大声で叫ぶと、薄暗い部屋から樊チュウ(禾/周)が出てくる。

 「閣下を刺したのは、養子の呂布だ」

 「あいつ、前の養父丁原(ていげん)の首を持って董閣下の養子になっておきながら、またその轍(てつ)を踏んだのか?」

 呂布は、丁原の部将張遼(ちょうりょう)や高順(こうじゅん)を連れて合流し、まだ日も浅いのに、もう董卓を裏切ったのだ。

 「いったい、どのような理念を持った精神構造なのだろうな?」 

 李カクが呆れていると、もう一方の部屋からは、賈ク(言/羽)と張済(ちょうさい)、甥の張繍(ちょうしゅう)らが出て来て言う。

 「首謀者は王允(おういん)だそうな」

 彼は、漢の皇帝協を守り立てる文官官僚である。だから董卓の残虐さは、皇帝協の品位を傷つける。そのような理屈を付ければ、一応の大義にはなろう。

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「「董太師の威を借る狐が、ざまはないな」」の著者

塚本 青史

塚本 青史(つかもと・せいし)

作家

1949年岡山県倉敷市生まれ。同志社大学卒業後、印刷会社に勤務。イラストレーターとしても活躍。日本作家クラブ理事。父、塚本邦雄創刊の歌誌「玲瓏」発行人。近著に『李世民』。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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