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「劉表様から、御返事が参りまして、受け入れの承諾を得ましたが…」

【51】第十章 鄒娜3

2012年10月31日(水)

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【50】第十章 鄒娜2から読む)

 「主上の御一行は、結局曹操から迎えられたそうですわ」

 鄒娜は賈ク(言/羽)に茶を出しながら、胡車児(こしゃじ)から聞いたことを話した。

 「はあ、長安を出られたときから、それはある程度予想がついておりました」

 彼は、いつも礼儀正しかった。だが、なぜそう思っていたかの根拠は、つまびらかにしない。他人の妻と、必要以上に口を利くことを、非礼だと思っているようだ。

 賈クが応接で待っていると、張済が張繍と一緒に喋りながら入ってきた。

 「そんな酷いことがあったとはなあ」

 李カクと郭シに襲われた皇帝協の一行が、黄河を渡るとき、宮廷人らが我勝ちに船へ乗ろうとしたため傾いた。すると中にいた者が、船縁(ふなべり)に手を掛けた者の指に刀を振るって、それらを落としたという。

 船底に恨めしそうに曲がった指が溜まって、正に地獄図となったらしい。

 「春秋時代、楚の荘王(そうおう)の17年(前597年)に」

 突然、賈クが言いだし、張済らは聞き耳を立てた。鄒娜もそれに倣った。

 「黄河のヒツ(必/大里)にて、同じ事が起こっております」

 楚が鄭(テイ)を攻めたので、晋が救援に来て返り討ちに合ったものだ。世に、ヒツ(必/邑)の戦いと言われるものがそれで、同様に逃げようとした晋軍の間に、船の内外で同士討ちがあったのだ。

 同じ黄河で中流と下流の違いこそあれ、歴史は繰り返したのである。

 「なるほどな。それで、例の件は?」

 「劉表様から、御返事が参りまして」

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「「劉表様から、御返事が参りまして、受け入れの承諾を得ましたが…」」の著者

塚本 青史

塚本 青史(つかもと・せいし)

作家

1949年岡山県倉敷市生まれ。同志社大学卒業後、印刷会社に勤務。イラストレーターとしても活躍。日本作家クラブ理事。父、塚本邦雄創刊の歌誌「玲瓏」発行人。近著に『李世民』。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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