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最終話「エネルギーは空気のように、タダでなくてはならないんだ」

2012年10月10日(水)

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前回までのあらすじ

 ボルドーの新市街地にあるレストランに、達也、真理、ミミ、湯浅、ジェームスが集まった。萌の叫び声がして真理が外に出ると、金子が3人の男に連れ去れさられたと言った。
 達也は、MTC解散の後、自分が何をしていたかをみなに説明した。湯浅が社長を務める日豊自動車では、燃料電池車の開発を進めようとしていたが、課題は、燃料電池の発電効率を高める技術や水素の調達方法などだった。達也はダニエルが作った水素製造機が、この課題も解決するだろうと言った。
 達也がサンテミリオンに水素製造機があると言うと、真理は「サンテミリオンには間中とキースによく似た人がいた」と言った。
 間中は、一足先にダニエルのもとを訪れ、水素製造機の設計図と本体の売買契約書を交わしていた。

サンテミリオン

 ミミが運転するマイクロバスは、ブドウ畑の間を抜けるようにゆっくりとサンテミリオンを目指した。

 達也は、今日は特別な日になる予感がしていた。MTCを追われて、気の置けない仲間たちと離ればなれになって1年が経った。その仲間たちと再会し、明日への第一歩を踏み出すのだ。

 マイクロバスが目的地のシャトー・ダニエルに到着したのは、約束の時刻を少し回った頃だった。

 バスが止まると、最初に達也が降り、続いて萌、湯浅、真理、ジェームスが続いた。ドアの外では、無精ひげを生やしたダニエルが緊張した面持ちで、達也らを迎えた。

 「お待ちしていました」

 「こちらこそ楽しみにしています」
 と言って、達也が右手を差し出した。

 しかし、ダニエルはポケットに手を入れたまま、気まずそうに言った。

 「突然なのですが、今日の見学は、ほかの人たちも一緒ということでお願いします」

 ダニエルの言葉を待っていたかのように、玄関から2人の男が姿を現わした。

 「キースと間中さん。やはり……」
 昨日、真理が2人を見たと言ったのは、本当だったのだ。

 小柄で頬のこけた間中が、愛想笑いを振りまきながら達也の右手を両手で包んだ。

 「お元気そうで何よりです」

 達也は軽く会釈をすると、隣にいるキースに声をかけた。

 「ご無沙汰しています。今日はなぜここに……」

 キースはためらうことなく、その訳を話し始めた。

 「マイケルの指示で、ダニエルが発明した水素製造機の使用許諾をもらいに来たんだ。きみの手に渡る事態だけは、UEPCとして避けたいと彼が言うんだよ」

 すると間中が2人の会話に割って入ってきた。

 「まあまあ、その話は後ほどにして、ダニエル博士のデモを見ませんか」

コメント1

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「最終話「エネルギーは空気のように、タダでなくてはならないんだ」」の著者

林 總

林 總(はやし・あつむ)

公認会計士

外資系会計事務所、監査法人勤務を経て開業。国内外でビジネスコンサル、管理会計システム導入コンサルのほか、大学で実践管理会計の講義を行っている。また管理会計の草の根活動として、団達也会を主宰。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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