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「彼の一派は白馬を特に可愛がるそうです」

【59】第十三章 公孫サン(王/贊)1

2012年11月12日(月)

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【58】第十二章 陳宮5から読む)

 「鮮于輔(せんう・ほ)のやつは、いつも我を避けおるな」

 「それは、先達を、ではないようです」

 「ならば、そこもとを怖れておるのか?」

 「まさか、先達の馬を、のようです」

 劉備にそう言われて、公孫サン(王/贊)は愛馬を見る。その特徴は白いと言う以外、大人しくて別段変わった種類ではない。

 「あいつは、馬の後ろを通って、蹴(け)られでもしたのか?」

 「いいえ、彼は近づきもしません」

 「つまり、忌(い)んでおるわけか?」

 「逆です。彼は、鮮卑系部族の出身ですが、その一派は白馬を特に可愛がるそうです」

 公孫サンは、劉備の言うことが、ますます判らなくなった。

 「やはり、北狄(ほくてき・北方遊牧民)のすることは、さっぱり解らぬ」

 劉備が舌足らずな説明をしたのは、トーテミズムのことである。某部族では、ある特定の動物を血縁と信じて神聖視する。それは守り神でもあるから、触れることはおろか、近づいても畏(おそ)れ多いのである。

 「ほう、白馬から自分たちは生まれたとでも思っているのか。ふん、面白い輩だな」

 公孫サンはそう聞いてから、鮮于輔と擦れ違う度に、白馬を彼の方へ寄せてみた。すると相手は、真っ蒼になって硬直する。

 それを面白がって何度かするうちに、鮮于輔は、公孫サン意識して避けだした。

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「「彼の一派は白馬を特に可愛がるそうです」」の著者

塚本 青史

塚本 青史(つかもと・せいし)

作家

1949年岡山県倉敷市生まれ。同志社大学卒業後、印刷会社に勤務。イラストレーターとしても活躍。日本作家クラブ理事。父、塚本邦雄創刊の歌誌「玲瓏」発行人。近著に『李世民』。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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