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「でも、あいつは徐州刺史の陶謙と」

【71】第十五章 于吉4

2012年11月29日(木)

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【69】第十五章 于吉2から読む)

 「闕宣(けっせん)は、下ヒ(丕/大里)で天帝(てんてい)教の教祖に収まっています」

 于吉の信徒が注進にきた。だが、于導師(吉)は涼しそうな表情を変えなかった。

 「我らから分かれて一流一派を興すのは、その者の器量で問題はない」

 だが、応えられた信徒は面白くなさそうだ。

 「それにしても、資金集めに麻姑の手を売るのは、いかがなものでしょう?」

 信徒は、売薬が正当と言いたいらしい。

 「薬は人の肉体を爽快にする。麻姑の手も、そう言う意味では同じではないかな?」

 「導師は、闕宣をお認めになるのですか?」

 「咎(とが)める謂(い)われはなかろう」

 「でも、あいつは徐州刺史の陶謙と」

 信徒の話では、闕宣が陶謙に取り入って、信徒を増やそうと賄賂を渡しているという。だが実際には、陶謙の息子たち(陶商と陶応)が麻姑の手を気に入って、使いたがったのが始まりらしい。

 その後、陶謙が天帝教を調べ、薬草を調合させて保護するような格好になったのだ。いや、もう少し踏み込んで見れば、天帝を崇めて麻姑の手を売る程度の、人畜無害とも言うべき闕宣を、陶謙が人民管理に利用しているとも言えた。

 「放っておいてやれ。徐州はこの乱世でも、穏やかな土地柄なのだ」

 確かに、于吉の言うとおりであった。しかし、その穏やかさが、却って火種を呼びこむ。

 曹操の父親が中原の戦火を避けて、徐州へ疎開していたことから始まった。

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「「でも、あいつは徐州刺史の陶謙と」」の著者

塚本 青史

塚本 青史(つかもと・せいし)

作家

1949年岡山県倉敷市生まれ。同志社大学卒業後、印刷会社に勤務。イラストレーターとしても活躍。日本作家クラブ理事。父、塚本邦雄創刊の歌誌「玲瓏」発行人。近著に『李世民』。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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