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「袁術様が皇帝を僭称されようとなさっているのは、不安だわ」

【84】第十八章 橋姉妹2

2012年12月18日(火)

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【83】第十八章 橋姉妹1から読む)

 「袁術様が寿春にいらっしゃるのは、いわば貫禄のなせる業ってところね?」

 「まあ、そういうところだけど、揚州刺史になった劉ヨウ(瑤の旁/系)様は、有り難迷惑だったかもしれないわね」

 大橋の言うことは、小橋にはやや理解できなかった。

 「出世して、何が悪いの?」

 「劉ヨウ様が、もともと揚州へ居を移されたのは、戦乱を避けられてのことなのよ」

 つまり、静かに暮らしたかったということだ。なまじ刺史などになれば、混乱した世には、野心家に攻められよう。

 「危なくなったら、肩書きなんか返上しちゃえばいいじゃない?」

 「それじゃ、男としてみっともないでしょう。それと、劉ヨウ様って、わたしたちの一族、橋瑁様を殺した劉岱の弟なのよ」

 「仇の片割れね」

 「厳しく言えばそうだけど、兄の方は黄巾賊の残党と戦って、戦死したそうよ」

 反董卓軍の一人だった劉岱は、劉ヨウが揚州刺史に収まった年、こうして鬼籍に入っている。だが『演技』には、曹操の部下として劉岱が登場する。これは、同姓同名の人物がいたから起こった混乱である。

 項羽と劉邦の興亡でも、韓信(かんしん)が2人登場する。韓王の一族の韓信と、「股潜り」や「背水の陣」の韓信である。これと似たような事象といえる。

 「でも、姉上が心配するように、劉ヨウ様はだれかに攻められそうなの?」

 「そりゃ、決まってるでしょう。袁術様が、虎視眈々と狙っているわよ」

 「それじゃ、寿春から曲阿へ出兵されるってわけなの?」

 「あら、この舒県から劉勳(りゅうくん)様が出られるかもしれなくってよ」

 「えっ、ここも戦乱に巻き込まれるの?」

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「「袁術様が皇帝を僭称されようとなさっているのは、不安だわ」」の著者

塚本 青史

塚本 青史(つかもと・せいし)

作家

1949年岡山県倉敷市生まれ。同志社大学卒業後、印刷会社に勤務。イラストレーターとしても活躍。日本作家クラブ理事。父、塚本邦雄創刊の歌誌「玲瓏」発行人。近著に『李世民』。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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