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工学部ヒラノ教授が語る、日本を支える「機々械々」な人々

『工学部ヒラノ教授と4人の秘書たち』×『FabLife』

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2012年12月26日(水)

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【私が編集した本読んで下さい!】

工学部ヒラノ教授と4人の秘書たち』担当:技術評論社 書籍編集部 安藤聡

工学部ヒラノ教授と4人の秘書たち
今野浩著、技術評論社

 不肖ワタクシ、仕事歴20数年のこの間、思想・哲学、ライフスタイル、文学批評、ノンフィクションから、はてはウィンドウズの解説書まで、脈絡なくともかく数だけはたくさん本を作ってきたロートル編集者なのですが、こうした編集のお仕事をしているにもかかわらず、大学は工学部出身であります。しかも専攻は精密機械工学。理学部出身で出版の世界に入ったという方はわりとお見かけすることがあるのですが、工学部のしかもキカイ屋が編集者をやっている事例はあまり見かけません。

 実際のところ、大学で機械をやっていたと言ってもまともな勉強もせずお情けで卒業させてもらったようなもので、その時期の経験も仕事上ではほとんど役に立ったことがなかったのですが、その私がはじめて工学部を主題とした本を作らせていただきました。それが今回ご紹介させていただく、今野浩著『工学部ヒラノ教授と4人の秘書たち』です。

 実はこの本、新潮社さんから出ている人気シリーズ(『工学部ヒラノ教授』『工学部ヒラノ教授の事件ファイル』)の3作目にあたるものです。その人気シリーズが、なぜ版元を変えて出すんだ?というツッコミには、「ご縁がありまして」とひとまずお答えしておくとして、わずかながらも工学部の空気を知るものとして、この本を担当させていただけるのは、大きな喜びでありました。

実名がどんどん出てくるノンフィクションノベル

 著者の今野浩先生は、1940年生まれの72歳。東大工学部を卒業してスタンフォード大の大学院でOR(オペレーションズ・リサーチ)を学び、その後筑波大、東工大、中央大で教鞭をとられました。2011年には退官なされて、現在は東京工業大学名誉教授。数理計画法や金融工学の分野では、第一人者と申し上げてよいと思います。

 その今野先生が、世にあまり知られていない工学部の実態を物語として伝えるべく、ご自身のキャリアの最晩年を「工学部の語り部」としての活動に充てる、ということではじめられたのがこのシリーズです。

 60年代から80年代にかけての日本の繁栄をささえたのは、理工学系のエンジニアたちであることはまちがいありません。造船、自動車、化学繊維、エレクトロニクスなど、その時期の日本の製造業は世界最強とも言え、技術立国日本、電子立国日本などと称されました。

 しかしそれを支えたエンジニアたちの生態は、記録としてはさほど残されていません。会議や雑務に追われながらも、年間3600時間、土日も関係なく熱い情熱をもって研究と教育に打ち込む工学部の教授たちのモーレツな働きぶりは、一時期レジャーランドと揶揄された(文系)大学のイメージとは正反対のものですが、そのリアルな姿を少しでも世間の人びとに伝えておきたいという思いが、この作品のモチーフとなっています。

 「ヒラノ教授」という秀逸なネーミングは、もちろんかの筒井康隆氏の『文学部唯野教授』にあやかったものですが、あちらが架空の私立大学文学部における、長老教授を中心とする派閥抗争、横行するセクハラ・アカハラ、流行りのあやしげな文学理論などを戯画的に描いた小説であるのに対し(ポストモダンが流行った時代にはさもありなんな話でした)、こちらは江藤淳氏、林望氏らも実名で登場する「実録もの」。今野先生が筑波大・東工大・中央大の工学部で実体験を物語風に編み上げた、いわば「ノンフィクションノベル」です。

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