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インフラの非常時に、はざまの人々が現れる

『駐在保健婦の時代1942-1997』/『生きのびるための犯罪(みち)』

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2013年1月16日(水)

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【私が編集した本読んで下さい!】

駐在保健婦の時代1942-1997』 担当:医学書院 白石正明

駐在保健婦の時代1942-1997
木村哲也著、医学書院

 ビジネスパーソンにはあまり縁がないかもしれませんが、「保健師」という職業の方がいます。

 赤ちゃん訪問をしたり、メタボチェックをしたり、介護予防教室を開催したり。要するに、医療機関ではない“街場”で、住民の健康増進に携わっている専門職ですね。

 しかし病院の外で働く保健師さんたちの活躍がひときわ目立つのは、先の東日本大震災のように、医療インフラ自体が根こそぎにされる「非常時」なのかもしれません。

 非常時も非常時、戦時真っ盛りの1942年に出来上がり、歴史の表舞台に立つことなく今から15年ほど前に息絶えた一風変わった医療システムがありました。本書はその「駐在保健婦」について書かれた、初めての本格的な歴史書であり民俗誌です。

「産めよ増やせよ」から「受胎調節」へ

こちらが恥ずかしがったら話ができませんからね。ちょっと年をとって見られるように、けっこう地味な格好して行ったり。

 これは、血気盛んな男性にコンドームの装着など避妊方法を教えたときの駐在保健婦の述懐です。

 戦前と戦後を分かつメルクマールはたくさんありますが、保健婦にとってのそれは、「産めよ増やせよ」から「受胎調節」への大転換です。ヤレヤレからマテマテですね。……やれやれ。

 1941年に「人口政策確立要綱」という閣議決定がなされていますが、これがなかなか過激な政策です。とにかく人口を増やすため「夫婦の出生数を平均5人にする」というのです。

 しかし戦後は一転します。生むなと言われても日夜の習慣は変えられませんから、中絶数は10倍以上になりました。ここで駐在保健婦が駆り出されます。

地区地区へ家族計画の指導に行くんですけどね。いくら教えてものみこみの悪い人なんかはね、その人の家庭に夜行って、助産婦さんと一緒に。ご主人に教えたり。そういう時代だったがです。避妊の仕方を教えるんです。

それがまだ私が22~23歳の時でしょ。独身のころやけん。聞くもんも、よう信じて聞いたことよ、思うて(笑)。

 若い女性じゃ逆効果じゃない? という突っ込みはともかく、わざわざ個人的に避妊具を仕入れて、原価で配って歩いた真面目な駐在保健婦もいたそうです。

なぜ彼女たちは歴史の表舞台に立たなかったのか

 「駐在さん」といえば交番のおまわりさんです。実はこの制度、当初は「衛生警察官」にするという案もあったようです。「健民健兵」のためサーベルをぶら下げて家々を回る、といったイメージでしょうか。

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