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「馬超が、劉将軍のもとに投降してきた」

【110】第二十三章 黄忠5

2013年2月1日(金)

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【109】第二十三章 黄忠4から読む)

 黄忠は、溜息を吐いた。

 成都郊外のラク(各/隹)城を前にして、ここだけを攻め倦(あぐ)ねて一年以上が経過したからだ。

 「亀が甲羅に手足をすっこめたようだ。このままでは、こちらも手も足のでぬわァ」

 黄忠は焦りだすが、相手の食糧が尽きぬ限り、籠城側は有利である。攻撃側が落とすには、三倍の兵力を要するのが定石である。

 「まあ、じっくり待つことだ。もうすぐ、援軍も来るらしい」

 「援軍だと?」

 この話に黄忠は表情を強張らせるが、ホウ(广/龍)統(トウ)は策戦を披露する。

 「関将軍(羽)を公安(こうあん・油江が長江と合流する油江口を改名)に置いてな」

 諸葛亮や張飛、趙雲らが、軍師と将軍として出張ってくるらしい。それは、劉備にとって百万人の軍を得る思いだろうが、黄忠にしては、自らの不甲斐なさを晒すことになる。

 「曹公(操)を、警戒せずともよいのか?」

 つい、そのようなことまで言う自分が、情けなくなった。ホウ統は、そこを受ける。

 「知らぬのか? 曹操は、漢帝国内に冀州(きしゅう・河北省)十郡を取り込んだ魏国を建てて、遠からず国王になるつもりだ」

 「それは、漢の方針に反しよう」

 黄忠が言うのは、遠く劉邦が作った「劉氏以外は王たるべからず」の原則である。つまり、帝国内に王国を持てるのは、劉一族だけということだ。

 それゆえ、呂后の呂氏も王になろうとして粛清されたのである。

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「「馬超が、劉将軍のもとに投降してきた」」の著者

塚本 青史

塚本 青史(つかもと・せいし)

作家

1949年岡山県倉敷市生まれ。同志社大学卒業後、印刷会社に勤務。イラストレーターとしても活躍。日本作家クラブ理事。父、塚本邦雄創刊の歌誌「玲瓏」発行人。近著に『李世民』。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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