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「呂布閣下のもとではじり貧だ。曹操様のもとへ行くか」

【122】第二十六章 張遼3

2013年2月20日(水)

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【121】第二十六章 張遼2から読む)

 長安を脱出した呂布は、最初に袁術を頼った。だが、彼を持て余した袁術から、従弟の袁紹を紹介された。体よく追い出されたのだ。

 呂布の行動には計画性がない。だけれど、その場その場の変化には対応できる。一方、彼と向き合う者は、武人としての膂力に恐れを抱き、なおかつ二人もの義父を殺害した不孝と、乾いた性格を警戒する。

 毒をもって毒を制すごとく、彼を雇って外敵の駆除をさせるのが精一杯なのだ。それが終わると無用の長物となるので、袁紹などは暗殺を謀ったほどだった。

 「ふん、俺がそれほど怖いのか」

 呂布は危機を逃れたが、袁紹への怨みは薄かった。そのように扱われるのを、一面喜んでいるのかと張遼は思った。おりもおり、呂布を招聘してくれたのが、曹操であった。

 「是非、おいで願いたく」

 迎えに来たのは、張バク(貌/之繞)なる部将だった。武人にしては、愛想のいい男だった。まるで、彼の方が誼を通じたいような雰囲気で、張遼は不吉な前兆を感じた。

 彼の直感は当たり、曹操が徐州遠征に赴いた隙を狙って、張バクと陳宮が組み、呂布を将軍とする反乱軍を組織した。彼らは濮陽(ぼくよう・河南省北部)に拠(よ)って曹操軍を待ち構えた。

 「曹操を倒せば、軍兵から武器まで、我々のものになるのだ」

 張バクと陳宮は、呂布を通じてそのように発破をかけさせた。張遼もそれを信じて、曹操軍が押しよせたとき、曹操を狙おうとした。

 「どうやら曹操自ら乗り込んで来るぞ」

 張バクと陳宮が言うと、信憑性が高まる。

 曹操軍が侵攻してきて、両軍が入り乱れた。張遼は曹操を探すが、遠くに典韋(てんい)という親衛隊長が双戟(そうげき)を振るって呂布軍の兵を薙(な)ぎ倒していた。

 そのとき張遼は、火傷を負ったうえ血塗れになって倒れ込んでいる曹操方の兵の、襟首を掴んで訊問した。

 「おい、曹操はどこだ?」

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「「呂布閣下のもとではじり貧だ。曹操様のもとへ行くか」」の著者

塚本 青史

塚本 青史(つかもと・せいし)

作家

1949年岡山県倉敷市生まれ。同志社大学卒業後、印刷会社に勤務。イラストレーターとしても活躍。日本作家クラブ理事。父、塚本邦雄創刊の歌誌「玲瓏」発行人。近著に『李世民』。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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