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「一国の君主が不慮の事故を招き入れて何となさいます?」

【166】第三十五章 張昭3

2013年4月24日(水)

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【165】第三十五章 張昭2から読む)

 張昭は、信じられなかった。

 物資調達力も兵力にしても4、5倍はある曹操軍が、こうもあっさり負けるとは、端から想像もできないことだ。

 最初に周瑜らが言い立てた曹操の弱点が、そのまま表れたとしても、こうは巧くいくものではない。偶然の幸運が、幾つか重なったとしか思えなかった。

 「勝ったと奢(おご)れば、呉軍も劉備軍もここまでになる。むしろ、これからだ」

 孫権は、決して謙遜ではなく兜の緒を締めている。それは、負けはしなかったというだけだからだ。

 「荊州の半分は奪われなかったが、北部は魏の勢力範囲のままだ。こちらが、物として奪えたものは僅かである」

 南荊州だけは呉の勢力範囲として残ったものの、確かに戦利(品)は少ない。張昭は、自分の見方に狂いはなかったとは思ったが、戦勝気分に沸く宮廷で、それを言い募っても詮(せん)ないと思った。

 降服論者たちは、今宮廷では小さくなっている。だが、孫権は彼らを特別非難しなかった。それぞれの意見を言うのは自由にさせねば、誰もが黙っている方を選ぶからだ。

 「ようやく、寡人にも和子(わこ・男児)が生まれた。立ち登る歓声のごとき、『登(とう)』という諱(いみな)を授けよう」

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「「一国の君主が不慮の事故を招き入れて何となさいます?」」の著者

塚本 青史

塚本 青史(つかもと・せいし)

作家

1949年岡山県倉敷市生まれ。同志社大学卒業後、印刷会社に勤務。イラストレーターとしても活躍。日本作家クラブ理事。父、塚本邦雄創刊の歌誌「玲瓏」発行人。近著に『李世民』。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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