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第2話「言うまでもないけれど、為替相場は経済の調整弁なんだ」

2013年3月27日(水)

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 前回 までのあらすじ

 団達也と金子順平、そして沢口萌は東京に戻っていた。
 金子と萌は、萌の実家のある福島の郡山に行くことになった。

 達也は、リンダからの出資がなくなったことで、一からやり直そうと考えていた。その前に、長い間、帰ることのなかった父母のもとに顔を出すつもりだった。

 細谷真理は、ロンドンのジェームスの投資会社で働いていた。

ジェームスの部屋

 「日本経済が強いから円高になる。1ドル75円でも大丈夫」という主張は、間違っている、と真理はずっと思っていた。

 いま自分の考えは間違っていなかったと確信した。その証拠に、政権が変わると相場は一気に円安に振れ、あっという間に96円を突破した。そして、日経平均は1万2000円台を回復したではないか。


 「政権が変わったことで、日本円はこの2カ月で25%も円安になったでしょ。これって、すべての日本製品が一律25%引きになったと同じことよね」

 「その通り。しかも円が高すぎた分、円安の効果は大きく表れた。日本の新聞にも、もう輸出産業に円安効果が出たって記事が載っていた」
 ジェームスは答えた。

 そんな単純なものだろうかと、真理は思った。

 「頭の中が混乱してきたわ。これはドル建てで貿易する場合よね。例えば、1ドル75円の時、100万ドルの機械の売り上げは円に直すと7500万円よね。1ドル100円になったら、75万ドルで売っても日本円で7500万円になる。日本の会社からすれば売り上金額は変わらないのに、海外の人たちから見たら25%の値下げと同じだわ。だから売り上げは増えるはずね。

 逆に1ドル75円の時100万ドルで仕入れていた原料は円に直すと7500万円だった。でも、1ドル100円になったら円での仕入れ値は1億円ということね。つまり、日本全体で見たら、円安になると輸出金額は増えるけど、輸入金額も増えるんでしょ。日本全体から見たら、効果はプラスマイナスゼロじゃないかしら」

 「それが同じじゃないんだ。価格弾力性って勉強したことはある?」

 「価格弾力性は、価格の変動が製品の需要にどの程度変化したかを示す数値のことなんだ。例えば、ある製品の価格を10%引き下げた時に、売り上げが5%増加したとすれば、この製品の価格弾力性は0.5ということだ。この値が1より大きい場合を価格弾力性が高いといい、1より小さい場合は価格弾力性が低いというんだ」

 価格弾力性が高い製品ほど価格変動に敏感に反応するということだ。

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「第2話「言うまでもないけれど、為替相場は経済の調整弁なんだ」」の著者

林 總

林 總(はやし・あつむ)

公認会計士

外資系会計事務所、監査法人勤務を経て開業。国内外でビジネスコンサル、管理会計システム導入コンサルのほか、大学で実践管理会計の講義を行っている。また管理会計の草の根活動として、団達也会を主宰。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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