• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

「しかし、劉備も単純な男だな」

【170】第三十六章 陸遜2

2013年5月1日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

【169】第三十六章 陸遜1から読む)

 「劉備は、荊州の番に関羽を残しましたな」

 「こちらは魯粛が亡くなったので呂蒙に見張らせておるが、あいつは最近身体の調子が悪いのだ」

 その頃、魏軍が劉備のお株を奪い、関中から漢中へ侵攻していた。だが、劉備軍は必死に反撃して、曹操が指揮する魏軍を蜀の桟道から関中へと追い返した。

 劉備側が意気上がると関羽も腕が鳴り、彼も魏の荊州経営拠点、樊城(はんじょう・宛県郊外)を囲んだ。そして、おりからの豪雨の中で孤立する于禁軍3万を捕虜とする。

 このとき気になるのは、呉の動向だろう。

 「今こそ、呂蒙殿に異動の命令をお出しあれ」

 陸遜は含むものがあり、孫権と密談する。

 数日後、命令書を持った使者が陸口(りくこう・赤壁の西)へ急いだ。陸遜はそれをゆっくり追うように西へ向かう。そして旬日後、建業へ向かう呂蒙と行き合った。

 陸遜は呂蒙を宿へと訪ね、色々話し合う。

 「関羽なる人物は、義理には強いが他人を大事にせぬ尊大な性格だ。今、劉備らが益州で上げた戦果に見合う働きをして、心を燃えたぎらせている。これを正面から相手にすれば、立ち向かうすべはない。だが、守勢に廻れば案外脆(もろ)いだろう」

 呂蒙の意見を参考に、陸遜は策戦を話す。

 公式発表では、都督の呂蒙を病身ゆえに更迭して、陸遜が偏将軍兼右部督の身分で駐留することとなった。

 彼は早速、樊城近くの関羽へ手紙を書く。

 『病身の呂都督に代わり、陸口に参った陸遜でございます。新参者は文弱で諸般判りかねます。何事も、閣下にお縋(すが)りする次第です』

 この低姿勢な文言に、関羽は呉への警戒心をすっかり解いてしまった格好になる。

コメント0

「サテライト「三国志」群像」のバックナンバー

一覧

「「しかし、劉備も単純な男だな」」の著者

塚本 青史

塚本 青史(つかもと・せいし)

作家

1949年岡山県倉敷市生まれ。同志社大学卒業後、印刷会社に勤務。イラストレーターとしても活躍。日本作家クラブ理事。父、塚本邦雄創刊の歌誌「玲瓏」発行人。近著に『李世民』。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

社長に就任してずっと言っているのが ファンダメンタルズの強化。

安形 哲夫 ジェイテクト社長