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「『仇国論』なるものが吹聴されています」

【208】第四十四章 姜維4

2013年6月27日(木)

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【207】第四十四章 姜維3から読む)

 郭循に追贈するということは、魏が送りつけた刺客を意味する。いや、たまたま起こった事件を利用して、夏侯覇の面子を潰そうとする司馬師の画策とも映る。

 どちらにしても、夏侯覇の立場が悪くなったことだけは事実である。彼は皇帝禅や皇后から引き離された。

 それは、魏において皇帝芳(ほう)が廃位されて曹髦(そうぼう)に代わったことや、李豊や夏侯玄らが処刑されたことと無関係ではない。つまり、彼らと意を同じにする不満分子としての夏侯覇が、不安な存在だからだ。

 この間、姜維(きょうい)は桟道を越えて関中西部へ侵出していた。戦果は功罪相半ばしたが、魏軍に侵攻されることはなかった。

 蜀の延熙18年(255年)、姜維は北伐を願い出て許された。このとき、夏侯覇を車騎将軍として、姜維麾下の部将に編入した。それは、魏将の策戦に関する考え方や癖を教えてもらうためだ。

 ここにおいては夏侯覇も自分の立場を自覚し、亡命当初のような態度など取れない。

 「魏皇帝を箝げ替えた司馬師に抗議する格好で、毋丘倹(かんきゅう・けん)が兵を挙げたろう」

 「そうらしゅうございます」

 「呉が反乱軍に加担して、魏は鎮圧に必死だ」

 「こちらが狄道(てきどう)に出れば、雍州刺史の王経(おうけい)が出張ってくるしかございませぬ。あいつは、大した考えもなしに、一本調子で兵を繰り出すだけです」

 夏侯覇の意見を聞いて、姜維は兵を展開させた。すると、まるで台本そのまま演劇が進むような戦いができた。王経側は1万人以上の兵が討ち取られた。

 「お蔭で、大いに戦果があがったぞ」

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「「『仇国論』なるものが吹聴されています」」の著者

塚本 青史

塚本 青史(つかもと・せいし)

作家

1949年岡山県倉敷市生まれ。同志社大学卒業後、印刷会社に勤務。イラストレーターとしても活躍。日本作家クラブ理事。父、塚本邦雄創刊の歌誌「玲瓏」発行人。近著に『李世民』。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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