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100年という人生が、福太郎さんにもたらしたもの

100歳サラリーマン福井福太郎さん、取材秘話

2013年6月7日(金)

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 101歳のサラリーマン、福井福太郎さんとの共著『100歳、ずっと必要とされる人』が5月23日に発売された。「えらかったとか、えらくなかったとかは、関係ないよ」「人は、他人のために生きなきゃ」。人間社会に必要な、誰もが本当は知っているはずの当たり前の心構えを、さらりと語る福井さん。その100年という歳月の重さに、共著者である筆者が改めて深く感じ入る出来事があった。

 これまで福井さんに何度お会いしただろう。「××日にうかがいます」と連絡するたび、福井さんはいつも心から喜んでくれ、温かく出迎えてくださる。お勤め先の東京宝商会の近くまでうかがった時などは、少し時間に遅れた筆者と、同行してくれた福井さんの孫娘の直子さんを待ちかね、宝くじ売り場を兼ねているビル一階で、にこにこしながら待っていた=写真。

2013年4月某日、「遅かったねぇ」と笑いながら、筆者らを迎えてくれた福井福太郎さん

ランチの中で飛び出した、家族も知らない秘話

 福井さんの話ぶりはいつも穏やかで、そこには人生に対する後悔や憤りや悲しみといったものは感じられない。静かに、過ぎ去った事実と、今、福井さんがそれをどう感じているのかが、淡々と語られているだけである。もう書籍の締め切りが迫っていたこの時の取材も、もう少し福井さんのお話を聞きたくなって、急にお昼ご飯にお誘いしたのである。

 「(49歳で中途入社した旧・望月証券では)いずれは常務になるっていう話だったんだけれどね、最後まで取締役だったんですよ。合併交渉で激しく議論した相手の会社の、役員の人から嫌われちゃってね。でも、結局はみんなで仲良く働いたんです」
 「戦争に行っている間に、生まれてすぐに子供が死んじゃったんです。でもね、あんまり遠くにいたから、悲しみを実感することもできなかった。おばあちゃんはとてもつらかったと思います」
 「戦争はね、人を狂わせるんですよ。僕は幸いにして激戦地に行くことはなかったけれど、もし行ったらどんなひどいことをしただろうか」
 「人生でつらかったこと?苦しかったことはそりゃあったけれど、仕方がないからね。自分を不幸だと思ったことは、ないですねぇ」

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「ずっと、必要とされる人」のバックナンバー

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「100年という人生が、福太郎さんにもたらしたもの」の著者

広野 彩子

広野 彩子(ひろの・あやこ)

日本経済新聞社NAR編集部次長

朝日新聞記者を経て日経ビジネス記者、2013年から日経ビジネス副編集長。日経ビジネスオンラインでコラムの執筆・編集を担当。入山章栄氏の著作『ビジネススクールでは学べない 世界最先端の経営学』を担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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