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第7話「製造リードタイムの短縮は根本的な解決にはなりません」

2013年6月5日(水)

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豊橋の居酒屋

 西郷がゆっくりと話し始めた。

 「固定費が減るメカニズムを資金量まで突き詰めて理解している人、ですか。至言ですね。私たち会計の専門家は、会計の世界だけて考えてしまいがちです。団さんが言われたように、限界利益と変動費と固定費を動かせば、当然、利益が増減すると考えてしまう。工場の中までは考えない。現場を知らないんですね」

 「私たち技術屋も同じですよ。ある工程のサイクルタイムを短縮すれば、工場全体の生産性が上がるから当然コストは下がる、と考えてしまうんです」

 湯浅が話し終わると、西郷が聞いた。

 「サイクルタイムですか…」

 「1つの工程が完了してから、次の工程が完了するまでの時間のことです」

 「なるほど。工場ではたくさんの工程がつながっていますから、1つの工程のサイクルタイムを短くしたところで、工場全体の生産性が上がるわけではない。そこは原価計算の盲点ですね。なにしろ、加工時間に配賦率(経費率)をかけて製品原価の製造間接費を計算しますから、加工時間が短くなれば計算上の原価は少なくなります。でも、現実はそうではない…」

 西郷は湯浅に自分の考えを伝えた。

 「本当の意味で製品原価を下げるには、製造に着手して、完成するまでの時間を短くしなくてはならないんです。でも、経理マンには理解してもらえないんです」

 「おそらく製造間接費の配賦方法が間違っているんですね。理論的には着手から完成までの時間で配賦するのが正しいのでしょう。違いますか、団さん」

 西郷は達也に問いかけた。

 「そのことですが、以前K01を作っていたときに、原価計算の仕方を研究したことがあるんです。結論から言えば、着手から完成までの時間、つまり製造リードタイムを短縮することは大切なのですが、だからといって、根本的な解決にはならないんです」

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「第7話「製造リードタイムの短縮は根本的な解決にはなりません」」の著者

林 總

林 總(はやし・あつむ)

公認会計士

外資系会計事務所、監査法人勤務を経て開業。国内外でビジネスコンサル、管理会計システム導入コンサルのほか、大学で実践管理会計の講義を行っている。また管理会計の草の根活動として、団達也会を主宰。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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