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「YESかNOか」の議論は、実は何も生み出さない

『原発論議はなぜ不毛なのか』/増田俊也『七帝柔道記』

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2013年6月26日(水)

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【私が編集した本読んで下さい!】

原発論議はなぜ不毛なのか』(武田 徹著)
担当:中央公論新社 黒田剛史

お茶の間の3・11

原発論議はなぜ不毛なのか』(武田 徹著)

 最近、AC公共広告機構のコマーシャルを見かけないのは、気のせいでしょうか。

 「♪ポポポポーン」のあいさつの魔法、仁科親子の子宮がん検診、妊婦役のお姉さんがきれいだったな……等々、ふとした時、震災直後の記憶とともに、フラッシュバックすることがあります。当時、「ACコマーシャル全史」なんていう企画も、考えたっけ。それらもひっくるめて、震災のリアルなのかもしれません。不謹慎のようですが。

 2013年の今、あの一連のCMも、ずいぶん遠い記憶に感じられます。すっかり「懐かCM」化してしまった感さえするのです。

 ここで、3・11の直後に時計の針を巻き戻してみましょう。
 あの時、それまでの生き方を問い直された、という方は少なくなかったと思います。私も当時、震災前の出版企画が霞んで見えてしまい、すべて陳腐に感じられるようになってしまいました。こういう話題を知り合いの編集者、著者に振ると、「そうだよね……」と共感してくれる人たちもまた、少なくなかったのでした。

 そんな折りでした、社内で武田徹さんの中公文庫版『「核」論』を増補して復刊しようという話が湧いて出たのは。率直に言うと、「品切れ重版未定」状態にあった作品。皮肉なことですが、事故を機にスポットライトを当てる動きが始まったのでした。

 『「核」論』には、「豊かさ」を渇望するあまり「原発大国」へと突き進んだ日本のすがたが描かれています。GHQ、田中角栄、ゴジラ、鉄腕アトム、清水幾太郎、高木仁三郎、臨界事故などなど。じつに多角的に戦後史を検証していく力作です。

 本書を読み直し、「福島の原発事故は、私たちがひたすら経済発展を求めた結果なのではないか」と嘆息しました。「今なら、本書のメッセージが伝わるはずだ」。

 そこで、タイトルは3・11後の実感を反映させて、『私たちはこうして「原発大国」を選んだ――増補版「核」論』と変更。媒体も、中公文庫でなく中公新書ラクレから復刊。この強靱で思索深い内容は、新書の読者層にこそ届く内容だと確信したからです。

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