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第10話「日豊自動車は燃料電池車では戦えない、ということですか?」

2013年7月17日(水)

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ロンドン

 アベノミクスで日本も変わり始めた。真理はジェームスのアドバイスを受けて、今の日本の経済状況を管理会計を使って考えてみた。

 原発停止で石油とLPGの輸入が激増した。そのうえで急激な円安だ。このことは、日本を企業に置き換えた場合、固定費と変動費の増加を意味する。固定費は電気料金や燃料費など国を維持するためのコスト、変動費は製品を作るために使う材料費だ。

 変動費の増加を価格に転嫁できなければ、限界利益(売上高-変動費)は減少し、限界利益率(限界利益÷売上高)は低下する。つまり、損益分岐点比率(売上高÷損益分岐点売上)は低下し、経済はますます悪化する、ということだ。この状態を回避するには、企業の販売単価を引き上げて限界利益率を高くし、その上で売上数量を増やさなくてはならない。

 新聞記事には、製品価格はじわりと上昇を始めたと書かれている。あとは売上数量がどれだけ増えるかだ。そしてカギを握るのは旺盛な需要であり、企業の投資と家計の可処分所得ということになる。

 株価は上昇し、企業業績は回復し始めた。日本が再び好景気を迎えるに違いない。真理は確信した。

三ヶ日

 達也にはどうしても確かめたいことがあった。母のことだ。

 達也は父と2人暮らしだった。物心がついた頃には母はいなかった。どういうわけか、母の写真も見たことがない。父に聞くと「お前を生んですぐに他界した」と答えた。変だと思ったが、父の言葉を信じるしかなかった。

 あれから23年の歳月がたった。父とは大学に入学して以来会っていない。正確に言えば、父の方から達也を遠ざけるようになったのだ。疎遠になったきっかけは分かっている。電話で父に宇佐見ゼミに入ったことを伝えた時だ。急に機嫌が悪くなり「そんな奴のゼミはやめろ」といった。父は宇佐見教授を知っていたのだ。だが、2人がどのような関係だったのかは分からない。なぜ宇佐見ゼミをやめなくてはいけないのか、父は何も語ってくれなかった。

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「第10話「日豊自動車は燃料電池車では戦えない、ということですか?」」の著者

林 總

林 總(はやし・あつむ)

公認会計士

外資系会計事務所、監査法人勤務を経て開業。国内外でビジネスコンサル、管理会計システム導入コンサルのほか、大学で実践管理会計の講義を行っている。また管理会計の草の根活動として、団達也会を主宰。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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