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第12話「この会社に原価計算は必要だと思うか?」

2013年8月21日(水)

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バンコク

 フランスに滞在していた時、真理は金子からタイのことを聞いていた。タイの人たちは明るく、礼儀正しく、笑顔を絶やさない。そしてなんといっても、食事がおいしい。

 1997年のアジア通貨危機を経て、この国は大きく成長した。いまや、日本企業を中心とした、自動車産業の要になった。

 達也から呼ばれた理由は分からない。たぶん、一緒にビジネスをしよう、と誘われるだろうと、真理は勝手に想像した。なにしろ、達也とのつきあいは長い。

 スワンナプーム空港には、達也が手配したホテルのリムジンが待っていた。真理は、黒塗りのドイツ車に乗り込み、チャオプラヤー川のほとりに建つマンダリン・オリエンタルホテルに向かった。

 リムジンが走り出して、しばらくすると、空は真っ暗に変わり、太陽が消えた。雷鳴と共に、滝のような雨が降り出した。南国特有のスコールだ。最近の日本でも、爆弾低気圧がスコールを引き起こしているが、タイではこの時期、日常的にこうしたスコールに見舞われ、自動車は絶望的な渋滞に巻き込まれる。

 真理は運転手に渋滞の理由を聞いた。
 最大の原因は道路に対して自動車が多すぎることらしい。しかも、自動車の数は年々増えている。それと、信号の制御技術が遅れていることも渋滞の一因という。信じがたいことだが、警察官が手動で信号機を青から赤に変えるというのだ。そんなわけで、渋滞にはまり込むと、10分以上の間、車は1ミリも動かない。歩いて10分で行ける場所でも、タクシーを使おうものなら1時間もかかってしまうこともめずらしくはない、とドライバーは笑った。

 窓の外が田園風景から高層ビルへと変わった頃には、お約束通り、リムジンは完全に止まって、1ミリも進まなくなった。

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「第12話「この会社に原価計算は必要だと思うか?」」の著者

林 總

林 總(はやし・あつむ)

公認会計士

外資系会計事務所、監査法人勤務を経て開業。国内外でビジネスコンサル、管理会計システム導入コンサルのほか、大学で実践管理会計の講義を行っている。また管理会計の草の根活動として、団達也会を主宰。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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