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日本の“花の島”は東北にある

『ここは花の島』/『若き日に薔薇を摘め』

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2013年9月11日(水)

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【私が編集した本読んで下さい!】

ここは花の島

写真・文 野口勝宏、IBCパブリッシング

担当・谷郁雄 詩人・編集者

 未曾有の大きな被害をもたらした東日本大震災。その震災の爪痕も生々しかった被災地でも、生き残った梅の木に花が咲いたりして、人々の心を癒しているというニュースが流れたりしました。いつの時代にも、人は道端や野山や庭に咲く花を見て立ち止まり、疲れた心を癒され、励まされてきました。花には、不思議と、そういう力が宿っているようです。

 『ここは花の島』の著者である野口勝宏さんは、郡山の市内にスタジオをかまえる写真家です。震災前までは商業写真家として多忙な日々を送っていました。地元の福島だけでなく、日本全国を飛び回り、さまざまな撮影の仕事を引き受けてきました。野口さんは、そのまま写真家として充実した生活が続いていくことを、疑うことはありませんでした。

3.11を越えて花は咲く

 ところが…震災がすべてを変えてしまいました。
 3階建てのスタジオは、外壁に穴があいたり亀裂が入ったりするなど、かなりのダメージを受けたのです。自分の人生にそんなことが起きることなど想像もしなかった。野口さんは「これで人生が変わってしまったな」と思ったと言います。一時期は仕事どころではなくなり、茫然自失の状態が続きました。

 そして、ここから新しい物語が生まれます。
 野口さんは、近所に住む花作家の橋本和弥さんと共に、福島に咲く花の撮影を始めることにしたのです。花の撮影といっても、それがお金になるわけではありません。けれども、花を撮りたいと切実に思いました。いずれ仕事に結びつくかもしれないという考えもありましたが、当時はもっと切実な思いから始めたことでした。震災後、被災地の人々は希望を失い、いつしか人の心も荒れていました。放射能のこともあり、差別や風評被害もあったといいます。

 そんな状況でも、故郷の福島には美しい花が咲いていました。野口さんの心に「福島の花の美しさ、その命の輝きを撮影し、それを多くの人に届けたい」という思いがわきおこり、無我夢中で、花の撮影を続ける日々が始まりました。その撮影方法は独特なもので、背景を消す処理をして、花だけを切り抜くという手法です。高度な技術がなければできないのですが、野口さんにとってはさほど難しいことではありませんでした。

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