• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

養老孟司と内田樹の「身体祭り」

『身体巡礼』『日本の身体』/『ヘンな日本美術史』

  • ザ・絶賛エディターズ

バックナンバー

2014年7月16日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

私が制作した本…
身体巡礼』養老孟司著、『日本の身体』内田樹著
担当:新潮社 足立真穂
(左)『身体巡礼』養老孟司著、(右)『日本の身体』内田樹著

やってみよう!

 一言でいえば、「身体の使い方って、国によっても時代によっても違うんじゃないの?」というテーマを、養老孟司と内田樹という、からだにうるさいおふたりに具体的に調べてまとめてもらった2冊と言えます。もちろんそれだけでは終わらないのがこの知的好奇心旺盛のおふたりでして、「もっと動いてみよう! もっと考えるとからだって変わるよ。やってみよう!」――そんな熱い叫びが行間から聞こえてくることと思います。

 お互いに内容が関係している2冊だし、ふたりとも仲がよいし、同時刊行してしまえ! というアイディアはシンプルでしたが、写真満載の2冊を同時に編集するのは至難の業でした。校了中に何度か後悔したものの……内容的に表裏一体となるこの2冊、なんとか同時に出せました。

養老孟司の思索・総集編

 それぞれ説明をしておきましょう。

 『身体巡礼』は、理性と科学の総本山のように日本人が思いがちな「ヨーロッパ」の墓を養老さんと歩いた旅の本です。

 発端になったのは、養老さんがウィーンの教会で30年前に見たというハート形のマークでした。実は、あのハプスブルク家は代々、心臓と他の内臓、遺体をそれぞれ分けて埋葬しています。日本人が聞くと「え?」と驚くことだと思うのですが、調べるとドイツ、フランスなどの王侯貴族も過去に結構やっています。中心に君臨していた王家がやっていることですから、他の貴族の間でも流行ったのでしょう。ハート形は、どうもその「心臓信仰」を表しているようなのでした。

 そのほかにも4万体の人骨から成るチェコ・ボヘミアの骸骨堂など、日本人には理解に苦しむ不可解な事物に出くわしましたが、あちらの人にとっては「やってますけど、なにか?」というような当然のこと。逆に「日本人って遺体を火葬にするの? 亡くなった人がかわいそう」という文化だって、世界には数多くあるわけです。

 意外にも、埋葬についてのもろもろは、「無意識に徐々にそうなっていた」「そうするのが自然だった」というものが多いので、それを深めると一定の「ものの見方」がわかってきます。その視点で見ると、他の社会問題や状況も見えてくる。つまり、その社会の「常識」です。たらたらと歩きながら、そんなことを養老さんが考えていく一冊です。

 ただし、お気をつけください。東京大学医学部で解剖学者として向き合ってきた死体の数、なんと3000(!)にも及ぶ人物が考えること、一筋縄では行きませんので、あしからず。

 内田樹さんは「まとめて読むと、墓と死、文明と自然についての養老先生のこれまでの思索の総集編を、高速度で一覧させていただいたような読後感」と評してくれました(同時刊行記念対談より)。

コメント0

「絶賛!オンライン堂書店」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

実は事業継承の覚悟って、そんな大それたものではないんですよ。

高田 明 ジャパネットたかた 創業者