• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

下品なタイトルについての野暮な言い訳

『年収は「住むところ」で決まる』/『仕事に効く教養としての世界史』

  • ザ・絶賛エディターズ

バックナンバー

2014年8月6日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

【私が編集した本読んで下さい!】

年収は「住むところ」で決まる  雇用とイノベーションの都市経済学

(担当:プレジデント社書籍編集部 中嶋 愛)

「本のタイトルってどうやってつけるの?」

 書籍編集の仕事をしているとよくいただく質問です。先日、毎年恒例のビジネス書大賞の記念イベントに行ってきましたが、そこでも今年の受賞作品はいずれもタイトルのインパクトが強かったせいもあって――『統計学は最強の学問である』『嫌われる勇気』『伝え方が9割』『経営戦略全史』――タイトルの由来に関する話題で盛り上がりました。

 ビジネス書の場合は、「いくつもある候補のなかからぎりぎりまで考えて最後の瞬間にコレだというものを選ぶ」というパターンがけっこう多いようです。便宜上つけた仮タイトルが使っているうちに馴染んできて、そのまま本タイトルになるという場合もありますが、私自身の手がける本では、「仮タイトルそのまま」はそれほど多くはありません。

 今回とりあげる『年収は「住むところ」で決まる』という本は、私がこれまで50冊以上本をつくってきたなかで、タイトルに対するイチャモンが突出して多かった本です。

「自己啓発書みたい」と言われました

 「胡散臭い」「怪しい」「軽い」「品がない」「安っぽい」「煽り」「釣り」「売らんかな」「残念」とまあ、さんざんな言われようです。「自己啓発書みたいな」との指摘も少なからずありましたが、それは自己啓発書に失礼というものではないでしょうか。まあ、結論としては「(タイトルはともかく)良書である」「(タイトルから受ける印象とは違って)書いてあることはまとも」「(タイトルはあれだが)読むべき本である」と、相当褒めていただいてはいるのですが。

 タイトルの話が先になってしまいましたが、この本はアメリカ在住のイタリア人経済学者が書いた本で、都市間の格差を雇用とイノベーションという切り口で分析しています。

 かつて自動車産業で栄えたデトロイト市の凋落ぶりがしばしば報道されていますが、1970年代のシアトルがまさに同じ状況で「絶望の町」とまで言われていました。旧来型の製造産業に頼りすぎていたために、産業の空洞化にともなって雇用が年々流出していたのです。

 しかし1979年にマイクロソフトがシアトルに本社を移転したことで「絶望の町」は「希望の町」への大きな一歩を踏み出します。この強力なイノベーション企業が高学歴のエンジニアを惹きつけ、その集積が新たなハイテク企業を呼び込み、成功した人間が新たに起業し……という好循環によって高学歴、高収入の働き手が増え、彼らのニーズに対応するためのサービス業、ライフスタイル産業が栄え、新たな雇用が生まれました。

 本書によれば、イノベーション産業の雇用1件に対し、サービス業の雇用は5件生まれます。この雇用創出効果はなんと製造業の3倍以上。高学歴・高スキルの人材が集まることで給与水準が上がり、それが地域全体に波及するというのが『年収は「住むところ」で決まる』というタイトルの意味しているところです。

コメント0

「絶賛!オンライン堂書店」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

トランプ政権のここまでの動きはスロー。

ジョセフ・ナイ 米ハーバード大学特別功労教授