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人生はポートフォリオじゃない

『ゼロ・トゥ・ワン』先行公開(4)

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2014年9月26日(金)

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一握りのスタートアップがその他すべてを大幅に上回るリターンを叩き出すという、ベンチャーキャピタルの「べき乗則」。でも「世の中のすべての人は投資家」である以上、これは起業に限らず学校教育から仕事選びまで、人生のすべてにかかわってくる。「逆張り投資家」ピーター・ティールの真骨頂。

人はなぜ〈べき乗則〉に気づかないのか?

 よりによって、プロのベンチャーキャピタリストがべき乗則に気づけないのはなぜだろう? ひとつには、リターンの偏りは時間が経たないと見えてこないけれど、テクノロジー投資家も、たいていは目の前のことで精一杯だからだ。独占企業となる可能性のあるスタートアップ10社に投資したと考えてみよう。それだけでも充分に規律のあるポートフォリオだ。指数関数的成長を始める前のアーリーステージでは、どの会社もほぼ同じに見える[図1]。

図1:ファンド初期

 その後数年の間に消える会社もあれば、成功しだす会社もある。企業価値に差がつき始めるものの、それが指数関数的に成長するか直線的に成長するかはまだわからない[図2]。

図2:ファンド中期

 そして10年後、ポートフォリオには勝ち組と負け組が混在するのではない。巨大な一社とその他もろもろになる[図3]。

図3:成熟期のファンド

 べき乗則の行き着く結果がどれほど明白でも、それを日常感覚として感じることはない。投資家は新規投資とアーリーステージ企業の支援にほとんどの時間を使い、そうした投資先の大半は「そこそこ」の企業だ。投資家と起業家は、相対的な成功度合いの違いを日々感じることはあっても、指数関数的に成長するか失敗するかを感じ取れるわけじゃない。それに、一旦行なった投資を諦めたくないために、ベンチャーキャピタルは明らかに大きな成功を期待できる案件よりも、いちばん問題の多い案件により多くの時間を使うことになる。

 指数関数的な成長を期待できるスタートアップを専門にする投資家でさえ、べき乗則に気づかないとすれば、それ以外の誰もが気づかなくても不思議じゃない。べき乗則の分布は偏りが大きすぎて、普通に見るだけでは気づかないからだ。たとえば、シリコンバレーの外にいる人たちのほとんどは、ベンチャーキャピタルといえばリアリティ番組の『シャーク・タンク』に出てくる少数精鋭の変わり者の世界を思い浮かべる──コマーシャルがないだけだ。

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