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まだ誰も知らない価値ある企業とは?

『ゼロ・トゥ・ワン』先行公開(5)

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2014年9月30日(火)

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世界を変えるような企業は「重要だけれどまだ知られていない何か」を見つけている。ピーター・ティールはこれを「隠れた真実」と呼ぶ。ゼロから1を生みだすこの隠れた真実を私たちはなぜ見つけようとしないのか? そこに横たわる4つの社会トレンドを分析する。

 今では当たり前とされているアイデアはどれも、かつては誰も思いつかず考えてもみないようなものだった。たとえば、三角形の三辺の数学的関係は、ピタゴラスが熟考の末に発見するまで、何世紀もの間、謎とされていた。ピタゴラスの教えを受けるには、彼の立ち上げた奇妙な菜食教団に入らなければならなかった。今ではピタゴラスの定理は常識となり、中高生は学校でそれを単なる事実として学んでいる。定説は重要だし、初等数学の学習は欠かせない。でも、それで人より賢くなれるわけじゃない。定説は「隠れた真実」ではないからだ。

 あの逆説的な質問を思い出してほしい。「賛成する人がほとんどいない、大切な真実は何か?」もし、今すでに僕たちが自然界について知りうることをすべて知っていたら、もし、すべての定説が明かされ、あらゆることがすでに行なわれていたとしたら、あの質問への解は存在しなくなる。世の中に隠れた真実が残っていなければ、逆説的な考え方には意味がない。

 もちろん、僕たちがまだ知らないことは多く、そのうちのいくつかは永遠にわからないかもしれない。それは隠れた真実というよりも解けない謎だ。たとえば、「ひも」と呼ばれる一次元の物質の振動によって宇宙の物理法則を解明するのが「ひも理論」だ。ひも理論は真実だろうか? これは実験では証明できない。この理論の意味するところをすべて理解している人もほとんどいない。でもそれは、この理論が単に難しいからだろうか? それとも、解けない謎だからなのか? その二つには大きな違いがある。難しいことには手が届いても、不可能なことには手が届かない。[図1]

図1

 例の逆説的な質問のビジネス版を思い出してみよう。「誰も築いていない、価値ある企業とはどんな企業だろう?」正解はかならず、「隠れた真実」になる。それは、重要だけれど知られていない何か、難しいけれど実行可能な何かだ。この世界に多くの知られざる真実が残されているとしたら、世界を変えるような会社がおそらく数多くこれから生まれるはずだ。本章では「隠れた真実」について考え、それをどう見つけるかについて探っていこう。

なぜ誰も隠れた真実を探さないのか?

 世の中のほとんどの人は、知られざる真実なんてないかのように振る舞っている。その極端な例が、「ユナボマー」の悪名で知られるテッド・カジンスキーだ。カジンスキーは16歳でハーバードに入学した天才児だった。その後数学の博士号を取り、カリフォルニア大学バークレー校の助教授となる。でも、彼の名前を世間に知らしめたのは、学者や技術者やビジネスマンにパイプ爆弾を送りつけるという17年にわたるテロ行為だった。

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