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「ひとり」に戻っていく私たちのための雑誌

「つるとはな」/『黒ヶ丘の上で』

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2014年12月3日(水)

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【私が編集した雑誌、読んで下さい!】

つるとはな
株式会社つるとはな編集制作担当 松家 仁之

 創刊したばかりの雑誌「つるとはな」編集長の岡戸絹枝さんが、マガジンハウスを退社したのは2010年の春のことでした。私が新潮社を退社したのは、その3カ月後くらい。ほんとうに偶然の一致でした。

 岡戸さんは「ku:nel」の創刊編集長、さかのぼれば一時代をつくった「Olive」の編集長でした。「ku:nel」という雑誌の斬新さには遠くから敬意を抱いていたのですが、いつの頃からか会えば親しく話をするようになり、退職後の失業保険を受けとりに通ったハローワークまで同じだとわかってびっくり。

 「これからどうするんですか?」と、お互いに身の上話のような、人生相談のような話をしたり、「フリーで働いていると、仕事の対価について、最初から聞きだせないですよね?」「名刺のウラに、『おいくらですか?』と刷っておいて、それを渡したらどうですかね」とバカな話をしたり。

 私が新潮社を退社するまで編集長をしていた季刊誌「考える人」や「芸術新潮」は、「ku:nel」とは編集のスタイルもテイストもちがいます。ところが、いろいろ話をするうちに、ふたりには、あきらかに共通する志向がある、と気づくことになります。長らく編集の仕事をしてきたなかで、やっぱりいちばんおもしろく、やめられないのは、「年上の人の話を聞くことですね」「ほんとにそうですよ」「ですよね」。

 どのような仕事、生き方をしている人であれ、固有の人生の時間をおろそかにしなかった人であれば、話はまちがいなく、おもしろい。「考える人」の毎号の特集も、軸となる人をさがしだし、その方にロングインタビューをするのが恒例でした。クラシック音楽の特集をすれば内田光子さん、聖書の特集をすれば田川建三さん、というように。

年上の話はおもしろい!

 年上の人たちに聞きたいことは、これまでどうやって生きて、働いてきたのか、そして老いをどのように迎えているのか、いまどんなことを考え、感じているのか。生まれたときには「ひとり」でも、家族のなかで育てられ、学校や会社に入れば仲間ができて、そして老いればふたたび、「ひとり」にもどってゆく。それがわたしたちの人生です。「ひとり」にもどる人生を、どう迎えればよいのだろう。雑誌のテーマははっきりと見えていました。

 いっしょに雑誌をつくることができれば、とは言うものの、資金繰りはどうするか、事務所をどこにおくか、販売方法は、と考えるべきことが山積しています。かつて勤務していた出版社では、関係各部署である営業部、広告部、製作部、宣伝部の協力をとりつけることができます。つまり編集以外の仕事はかなりの部分についてお任せしておくことが可能でした。今回は、その土台となるものがまるでないわけですから、つまり、なにからなにまで自分たちでやるしかない。

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