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孫正義が語ったニケシュではない後継者の名前

2015年6月16日(火)

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 ソフトバンクがかつてない転換点を迎えている。

 孫正義社長は2015年5月の決算会見で「これまでメーンが国内、海外がサブだった。これからはグローバルな会社になる」と宣言した。

 「ソフトバンクは第二のステージに入った」とも語ったが、これらの言葉自体はどの企業経営者でも用いる言葉だ。ただ、同社の場合は一般的な日本企業の海外展開とは意味が違う。通常は国内で一定の成功を収めた上で、海外に製品の販路を広げ、グローバルに展開する流れが多い。

 だがソフトバンクは2012年に米携帯電話3位のスプリント・ネクステルを2兆円近い金額で買収することを発表し、突如として海外事業に軸足を移した。さらに出資する中国の電子商取引(EC)最大手のアリババ集団の上場で、8兆円近い含み益を手にした。孫社長が海外企業の「爆買い」モードに入っている。

 徐々にグローバル企業に変貌を遂げるのではなく、蛹が蝶になるようにM&A(合併・買収)によって突然、グローバル企業になったのだ。それに合わせてこの2~3年は、孫社長の経営がフルモデルチェンジした時期に当たる。

 また、様々な課題が見えてきた時期でもある。スプリントは経営再建の道筋が見えず、国内事業も成長が鈍化している。またロボットやエネルギーなどに業容を広げ過ぎだとの批判もある。

 その最中に筆者は、孫正義社長へのインタビューを繰り返し、経営の実態に迫った。

 米国事業の展望と誤算、国内事業の位置づけ、エネルギーやロボット事業の未来について大いに語ってもらった。

 印象的だったのは、取材を重ねるにつれ、孫社長の言葉が先鋭化していった点だ。「俺はちっぽけだ」などと自身を鼓舞する言葉が増えていき、まるで焦っているようにも見えた。

 希代の経営者は何を目指し、何を目指しているのか。

 孫社長の経営に正面から向き合い、その集大成として『孫正義の焦燥 俺はまだ100分の1も成し遂げていない』を6月22日に刊行(アマゾンでは6月16日発売)する。

 孫社長は5月の決算会見で元グーグル上級副社長のニケシュ・アローラ氏を「最も重要な後継者候補」と明言した。これで決まりなのか。日経ビジネスオンライン連載の第一回目は、後継者問題を取り上げたい。

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「孫正義が語ったニケシュではない後継者の名前」の著者

大西 孝弘

大西 孝弘(おおにし・たかひろ)

日経ビジネス記者

1976年横浜市生まれ。「日経エコロジー」「日経ビジネス」で自動車など製造業、ゴミ、資源、エネルギー関連を取材。2011年から日本経済新聞証券部で化学と通信業界を担当。2016年10月から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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牛島 信 弁護士