オジサンだけが知らない?主婦のブーム

2つのスイーツをいいとこ取り!ハイブリッドスイーツ大ヒットの理由

第8回:2015年に注目の進化系クロワッサンスイーツを一挙紹介!

文:小林 孝延 01.22.2015

にわかに注目されている「ハイブリッドスイーツ」。2種類のスイーツを掛け合わせて、それぞれのおいしさをいいとこ取り!大ヒットの理由をスイーツに疎いオジサンにわかりやすく解説します。

一昨年あたりからにわかに注目されている「ハイブリッドスイーツ」。その名の通り2種類のスイーツを掛け合わせて、タイプの異なるそれぞれのおいしさをいいとこ取り!という欲張り感で、現在大ブレイク中。

次世代スイーツとも呼ばれているこのハイブリッドスイーツ、火付け役となったのが、米ニューヨーク生まれの「クロナッツ」です。つまりクロワッサン×ドーナツ=クロナッツ。ソーホー地区の超人気ベーカリー「ドミニクアンセルベーカリー」のシェフ、ドミニクさんが発案して世界中で人気になりました。

クロナッツ

2011年のオープン以来、その人気たるやすさまじく、開店前からクロナッツを買い求める人たちで長蛇の列で、オープン後すぐに完売。買い求めやすくするためネットによるプレオーダーシステムを導入したものの、今もその状態が続いているというから驚きです(実際にサイトを見てみるとすでにプレオーダーも完売!)。

アメリカのグルメ投稿サイトには2015年の今でも「売り切れで残念ながら買えなかった!」という声とともに「行列に並んででも食べる価値がある」と賛辞が後を絶ちません。もちろんこの人気を我がニッポンが放っておくはずもなく、すでにコンビニエンスストアのローソンやサンクス、さらにはミスタードーナツでも同様の商品が多数登場しています。

ミスタードーナツの「ミスタークロワッサンドーナツ」

さらに昨年の秋には、東京駅一番街に専門店アンジェリークNYがオープン(こちらニューヨークとついていますがニューヨーク発のお店ではない模様、あくまでもニューヨークからインスパイアされたということでしょうか)。まだまだその人気は衰えを知りません。

しかも、この春には表参道についに本家ドミニクアンセルベーカリーがオープンするとあって、再び注目されるのは必至!! おそらくネット界わいもこちらのお店のレポートで賑やかになるでしょうから、スイーツに疎いオジサンたちもここはバチッと抑えておきたいところですね。

そんなクロワッサン生地の使用したハイブリッドスイーツとしてはほかにも、秋田県の古民家カフェ「CAFE OHZAN」のつくるクロワッサンラスク(これまた大行列でなかなか買えない!!)や、銀だこが展開するたい焼きチェーン「銀のあん」のオリジナル、クロワッサンたい焼などが人気です(1月からは新製品「クロワッサンたい焼ショコラ」も発売)。2015年にさらなる進化系として注目されているのが、クロワッサン×ベーグルのハイブリッド「クレーグル」とクロワッサン×スコーンのハイブリッド「クロワッサンスコーン」です!

なぜこうまでクロワッサンが人気なの?!

2015年のトレンドの話に入る前に、まずはハイブリッドの組み合わせに使われるクロワッサンについてのおさらいです。

クロワッサンとはフランス語で三日月を意味しています。その形状からクロワッサンという名前になったわけですが、一番の特徴は幾重にも重なったバターたっぷりの生地。同じく層になった生地といえばパイ生地が有名ですが、両者の違いはいったい何か?

手作りパンの著書も多数あり、新刊『何度も作りたくなる 四季のパン』(文化出版局)が大人気のパン料理研究家、幸栄さんは次のように説明します。

「イーストの有無の違いです。パイ生地がグルテン量の違う薄力粉と強力粉をミックスで使うのに対して、クロワッサンは強力粉。そしてさらにイーストで発酵させてもっちり感を出しているのです。しかしこうしたクロワッサン生地をスイーツに使用するときは、いかにサクサク感を保たせるかが腕の見せ所ですね」

メーカー各社はそうした課題と取り組みながら新しい食感のスイーツにチャレンジしているのです。

しかし、なぜこうまでクロワッサン生地のスイーツが人気なのでしょうか? 思うに、ここ数年異常ともいえるくらいのパンケーキブームが起きた反動ではないでしょうか。ふわふわ食感が全盛になったからこそ、その対極にあるザックリ食感のスイーツに注目が集まったのではないかと見られます。

さて、次からは本題。2015年に筆者こばへんが注目する進化系クロワッサンスイーツのお話に入ります。

クロワッサン×ベーグル=クレーグル

まず注目は、もっちもちの食感にファンが多いベーグルと、サクサク生地のクロワッサンがひとつになったクレーグル。こちらも最初に紹介したクロナッツと同じく、ニューヨークのベーカリーから火がついた人気ハイブリッドスイーツです。

これがクロワッサンとベーグルのハイブリッド!

ブルックリンの専門店「ザ・ベーグルショップ」で開発された同品は、ベーグルアーティストとして強いこだわりをもつのオーナーのスコットさんが研究したもので、表面はザクザク、中はもっちりしっとりと、まさにハイブリッドなおいしさが魅力。チョコレートクレーグルやシナモンクレーグルが大人気です。

また、日本でも全国に店舗を展開する人気ベーグル専門店「ベーグル&ベーグル」が昨秋「クロワッサンベーグル」の発売を開始!こちらも大好評だといいます。

BAGEL&BAGELを展開するドリームコーポレーションによると、前述のクレーグルが昨年注目されたのを機に、同社でも開発を進めることになったとのこと。

「弊社でも現地の実物を入手し、半年の試行錯誤を重ね、ベーグル専門店としてのクロワッサンベーグルを2014年9月に新発売しました」(ドリームコーポレーション広報担当)

最大のポイントは、ベーグル専門店としてのベーグルへのこだわり。「大手製パンメーカーをはじめ他社でもクロワッサンベーグルを発売していますが、BAGEL&BAGELはあくまでベーグル専門店としてのベーグルにこだわっています。弊社のベーグルの特徴であるしっとりモチモチ食感と、サックサクなクロワッサンの食感、両方のバランスを大切にしているのです」(同)

クロワッサンベーグルは折からのハイブリッドスイーツブームの波に乗り、メディアに取り上げられる機会も増加しています。普段ベーグルを食べない客層にもアピールしており、販売も好調とのこと。「今後も単なる一過性の流行に終わらないように、季節のフレーバーやトレンドも取り入れつつ主力商品に育てていきたい」(同)そうです。