積水化学工業子会社で産業プラントや水環境設備・水利施設などを手掛ける積水アクアシステムは、ベトナムで水環境改善の実証実験を始め、本格的に事業化を検討する。現地の政府機関や業界団体、工業団地、企業向けの技術説明会を9月17日に首都ハノイで開催し、省エネ・省スペース型で維持管理が容易な処理装置の実験を公開する。

 アジア各国の水ビジネス市場への日本企業の進出を支援する環境省の「アジア水環境改善モデル事業」の一環として、積水アクアシステムを代表事業者とする産学官のチームで2012年度から水環境改善事業を進めてきた。今回、「エスローテ」と呼ぶ製品など水関連装置を紹介し、自社の技術をアピールしてビジネス拡大を図ることにした。

 エスローテは生物膜を使った水処理装置で、立体になった格子状の回転接触体に固着した生物膜が排水を浄化する。接触体は約40%を汚水に漬けた状態で低速回転し、空気中から酸素を吸収すると同時に汚水中から汚濁成分を吸着して分解する。後付けできるようコンパクトに設計されている。エスローテの実証実験はミルク工場で公開する。

 ベトナムでは急速な経済発展に伴って工業化・都市化が進行し、産業・生活排水処理施設の不備や不適切な運転などから大量の有機物が河川に流れ込み、水質汚濁が深刻な問題になっている。積水アクアシステムは、技術説明会と実証実験の公開を通じて現地の経済レベルに適した装置としてエスローテの特長を訴え、ビジネス化を目指す。

(日経BP環境経営フォーラム