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第3回 「減税は新しい資本主義への道である」~名古屋市長・河村たかし

日本の政治家は税金で食ってきた人が多過ぎる

2011年11月22日(火)

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日本政策学校の代表理事・金野索一です。今回は、河村たかし名古屋市長へのインタビューです。減税に代表される河村ビジョンは、マクロ経済への深い洞察、非営利セクターの核たる地域委員会、ポスト資本主義への萌芽等、多面的な背景と共に、先端的な示唆に富んでいます。「政治とは何か?」日本政策学校の講師でもある河村市長との対談は、まずはこの問いから始めます。

政治の宿命は、重税との戦い

河村: 政治というのは、端的に言いますと、「重税を掛けてくる国王の横暴に対して、庶民が王様に勝手に税金を掛けさせないための戦い」なのです。これが政治の歴史で、何千年の歴史です。

 特に近代フランス革命とか、イギリスの権利の章典とか、それからアメリカ独立戦争もそうですけど、いわゆる代表なくして課税なしですから、庶民の納税者の視点でなければならない。税金を払う方が本当に苦労して、税金で食っている方が楽をしている社会を、「税金を1円でも安くしろ」と言って、ひっくり返すのが政治の宿命です。

金野: 何と言いましても「日本の地方自治は、議会と首長の2元代表制である」と、日本中が改めて認識させられたのが、河村さんの名古屋市政です。

河村: 市長と議会と何が違うか、と言ったら議決権の有無だけです。市長も、提案はできますからね。国会の場合は第1党の党首が総理ですから、執行権と議決権は一体化していますけど、地方政治の場合は、大統領制度に近く、市長と議会の主張は明確に分立しています。

市長の公約を実現させるには、過半数の賛成がないといかんのです。市長は別個に選ばれます。第一党の党首でないものだから、議会の多数派を形成していないと、何もできないわけです。リコールというリスクを負って、公約を貫こうとここまでは戦えたのは、たぶん自分が日本で初めてだと思いますけど。

金野: そのリコールというリスクを負ってまでも、実現を目指した「減税」政策の本質とその戦略をお聞かせください。

「減税政策」の真実

河村: 市長になる前、国会議員の時は、総理大臣になるつもりだったんです。2008年に安全保障から経済から社会保障まで、全項目にわたって、自分で首相に向けての政策をつくりました。

金野: そうですか。ご自身の政権マニフェストですね。

河村: これで、このままなれると思っていたのですが、20人の推薦人が集まらず、総裁選に出馬できませんでした。その政策では「国家の消費税1%減税」になっていました。

金野: そこで、ご自身の理念・政策を、起点である名古屋で実現されようと決起されたわけですね。

減税ほど、厳しい政策はない

河村: そうです。名古屋市で、地域委員会もセットで減税型社会をやろうと考えた。
政治というのはそもそも徴税との戦いなのです。歴史的に言うと、キリストが『聖書』の中で減税を言ってないか、ちょっと今、調査中ですけど、秦の始皇帝のころから、政治とは何かといったら徴税権のこと、税金を取るということです。

昔はお金じゃなくて労役だったり、布だったり、日本は米だったわけですけど、そういうものを取るということになると、強制的に権力とセットにされてきます。 

権力をもつ者というのは余分なことをやるわけです。だから、庶民が徴税人の不正に対して戦ったのを政治と言うのであって、増税対減税の戦いとは、最も原理的なものですね。まずはそこを考えてもらわなければならない。

だから減税をポピュリズムと言ったり、人気取りだと言ったりしているのは、とんでもない間違いですよ。政治をやっていくうえで、減税ほど厳しい政策はないですよ。

金野: 税金をどう集め、どう使うかが、政治そのものですからね。

河村: 地方政治で言えば、自治体ではないから自治体と言うのです。それぞれの独立した会社を、独立企業かと言わないでしょう。

金野: なるほど、自治体は自治してないと。

河村: 自治をしてないからです。だから、日本の自治体なんて言わば、国の「扶養家族」のようなものです。そのような状況で、平成11年に地方分権一括法の中で、地方税の減税を認めた。そして、実際、平成18年から適用された。減税のことを法律的な用語だと標準課税未満課税、地方税は標準課税率課税と言うんですね。消費税5%というのは標準じゃなく、不変ですね。だけど地方税というのは自治体によって変えてもいいということになった。

ただし総務大臣の許可がいると。実は、ハコモノをつくったりするときに起債をしますけど、平成18年までは全部許可制でした。それが、自由度を高めようということになって、平成18年以降は、建設地方債が協議制になったのです。

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「第3回 「減税は新しい資本主義への道である」~名古屋市長・河村たかし」の著者

金野 索一

金野 索一(こんの・さくいち)

財団法人日本政策学校・代表理事 / 多摩大学経営大学院・客員教授

コロンビア大学大学院国際公共政策大学院修士課程修了。平成維新の会・政策スタッフ、政策学校・一新塾、起業家養成学校アタッカーズ・ビジネススクールの経営、公益財団法人東京コミュニティ財団評議員等を経て現職

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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