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震災やタイ洪水をモノ作りの未来を考える契機に

モノ作り以外で勝ち抜く戦略を構築せよ

  • 石川 香苗子

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2011年12月13日(火)

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 東日本大震災に続いてタイの大洪水でも起きた操業停止の連鎖。東京電力福島第1原子力発電所の事故で崩れ去った安全神話、そして広がる日本企業の技術力への不信……。

 この2011年ほどモノ作り立国としての日本の威信が揺らいだ年はかつてないだろう。こうした事態を契機として日本企業が次に目指すべきものは何か。それは従来のモノ作り立国への回帰ではなく、新たな強みの構築ではなかろうか。

 モノ作り偏重から脱却した先に築くべき日本企業の新たな姿とは──。論客へのインタビューを通して模索していく。

 初回に登場するのは、一橋大学大学院国際企業戦略研究科の名和高司教授。同教授は、経営コンサルティング大手マッキンゼーで情報通信や自動車などのハイテク企業の戦略立案などに長年携わってきた。グローバル競争に勝ち残る企業のあり方として、モノ作りに立脚しない事業モデルを提言する。

(取材構成は、石川香苗子=フリーライター)

―― 東日本大震災に続いてタイで起きた大規模洪水でも、製品の生産を停止したり減産したりする事態が世界的に広がりました。欧米の企業にも波及しましたが、お膝元の日本で起きた震災はもとよりタイの洪水でも、最も影響を受けたのは日本の企業です。同じようなことが起きないように、日本企業は何を見直さなければならないのでしょうか。

名和:私の考えを述べる前に、まずは日本の企業が震災やタイの洪水で起きた事態を受けて、自社のオペレーションをどう変えようとしているのかを整理しておきましょう。

 震災やタイの洪水によって生産停止や減産が広がったのは、主に2つの原因があります。1つは、自社の工場が被災して生産ができなくなったこと。もう1つは、自社の工場は被災していなくても、部品や素材のメーカーの工場が被災して、部材を調達できなくなったことです。

 この2つの原因を受けて、いま日本企業が取り組み始めているのは、生産の分散化と部材調達の複線化の大きく2つになります。

部材調達の複線化に伴って生じる課題

 部材の調達については、特定の地域や企業に集中していたことがあだとなりました。そこで、複数の企業から部材を調達するようにする。それも、カントリーリスクや為替リスクを考慮すると、なるべく複数の国・地域から同じ部材を調達できるようにした方がいい。

 このように部材調達の複線化を進めるためには、複数の異なるサプライヤーが同じ部材を生産できるように、完成品メーカーは部材の設計の標準化を進める必要があります。そうなると、従来は特注品であるために完成品の差異化に貢献していた部材がどんどん汎用品と化し、完成品の差異化に結びつかなくなります。

 では、部材に代わって、製品を差異化する要素を何に求めるか。これが日本企業にとって新たな課題になります。この課題をどう克服するのか。この点については後で述べましょう。

コメント17件コメント/レビュー

根本的な所でズレてる。しなやかなようでしなやかさが足りない。そもそも企業なんて潰れるときは潰れるものでしょう。その突き放しが感じられない。(2011/12/14)

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

根本的な所でズレてる。しなやかなようでしなやかさが足りない。そもそも企業なんて潰れるときは潰れるものでしょう。その突き放しが感じられない。(2011/12/14)

物を知らない人が書くとEMSの発想を今頃主張している。EMSの海外工場が被災しないということはあり得ない。研究開発だけに注力して販売、製造は他人任せにすると言うアイディアである。 士農工商の懐かしい言葉が今でも生きているのは明らかである。さすが農の仕事に占める量は相対的に減っているが未だ保護を叫んでいる。余程、優秀な製品でなければ先進国はほぼ作れるのである。ロケットを始め宇宙工学が技術の差が明確に表れる。民生品はコストの大切さ、売価の微妙さが分からないと勝敗の流れは明白。外国で組み立て、キーパーツと設計のみを日本で出来るのかが話の中心である。(2011/12/14)

私自身自分の持っているノウハウを武器に中国で働いた経験を持っています。 記事で指摘されている技術力等の日本の優位性を『輸出』する事は簡単に出来るのですが、その様なエリアで日本の生きる道を確保する為には国内で弛まざる技術開発が大前提です。 そうでないと持っている技術を移植した時点で『用済み』になってしまうのです。 私のケースは技術と言うよりも管理ノウハウを持って行きましたが、私の日本での後任者が私以上の管理技術を持ち得るかどうかは後任者次第です。 技術にしろ管理ノウハウにしろ、日本国内で『国を上げて』継続的に高い技術力を持ち続ける体制が欠かせません。 『現在の高い技術力』なんて2、3年、長くても数年で追い付かれてしまうものが殆どです。 アップルを成功例として上げていますが、あの会社も一時期は破産寸前でマイクロソフトに助けてもらったという経歴を持っています。 さらに、カリスマ性で会社を引っ張って来たスティーブ・ジョブズが亡くなった今、圧倒的とは言えない『一歩先んじる』程度の技術開発力だけでは今後も同じ成長を続けられるかどうかは難しくなっていると言える。 日本の生産品質の高さは日本人全体の平均教育レベルの高さや勤勉さが支えたが、彼等が皆国外に行って現地作業員を指導出来る人材かと問えば、答えは明らかに『否』である。 それ程、日本の製造業は国内に多くの職場を提供し続けた。 EMSも今日は殆ど国外の企業に委託されている事を考慮すると、人口が減少し始めたとはいえ未だに6千5百万人の就業就業人口がいて、完全失業者も5%に近い。 他にも働きたいが適当な職がないため学校に行ったり、家庭内で景気の持ち直しを気長に待っている人も失業者数以上にいるのでは無いかと思う。 定年退職をしても『良い口があれば』という期待している人は千万人の単位でいるのでは無いか。 彼等の多くは『若い人達の職を奪ってまで働く気はないが、十分な職場があれば元気な内は働きたい』と考えているのだ。 長期的な企業の生き残り策としてはアップルや東芝の例は十分参考にはなると思うが、目先で多くの若者達に職場を用意する事を、それこそ国を上げて取り組まなければならない。 良いアイデアが出ないのであれば、オランダ方式のワークシェアリングを大々的にやるしか無いが、今の日本には若者への職場提供が最重要課題と思う。(2011/12/13)

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