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「憲法改正も視野に参院改革断行を」

第1回 北岡伸一・東京大学教授に聞く

2012年1月6日(金)

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消費増税やTPP(環太平洋経済連携協定)交渉参加など政策課題は明確なのに、決められない。毎年のように首相が変わり、世界での日本の存在感は薄れる一方。日経ビジネスは1月9日号の第2特集、脱「亡国の政治」計画で、機能不全の政治の現状を検証し、事態打開には「強すぎる参院」問題や政党のガバナンス強化など、改革が不十分だった分野の取り組みが急務と主張した。この企画と連動し、今日からシリーズで国内の政治学者に現状打破に向けた論点を語ってもらう。
 第1回は北岡伸一・東京大学法学部教授。現在は「第2の敗戦」のような状況と指摘する北岡教授は、憲法改正も視野に、最大の障害となっている参院改革を断行すべきだと説く。

(聞き手は安藤毅)

北岡伸一(きたおか・しんいち)
1948年奈良県生まれ。71年 東京大学法学部卒業後、立教大学法学部教授などを歴任。97年 東京大学法学部教授に。2004年 特命全権大使(日本政府国連代表部次席代表)を経て、2006年 東京大学法学部教授に復職、現在に至る。専門は日本政治史、日本外交史。著書に「自民党:政権党の38年」(中公文庫)など。
(写真:都築雅人)

――現在の「決められない」政治の現状をどう見ているか。

北岡:財政赤字が膨れ上がり、高齢化と少子化は一層進む。こんな状況で、消費増税や社会福祉の圧縮、大幅な歳出削減、景気刺激策、安全保障の強化など、日本が取るべき方向については、国民の間でおおよその合意がある。
 国民からすれば、課題ははっきりしている。民主党、自民党の2大政党間の政策も似たり寄ったり。それなのに、物事を決められないのだから、政治は行き詰まっているというほかない。


機能不全の要因「強すぎる参院」

――要因は何か。

北岡:根っこにあるのは、参議院の問題だ。日本は世界の議員内閣制の国々の中で、恐らく上院(参院)の権限がもっとも強い国だ。予算案などを除いて衆参両院の権限はあまり変わらず、法案に対する衆参の議決が異なる場合、衆院が出席議員の3分の2以上の多数で再可決しない限り、法案は成立しない。
 これは戦後の憲法制定過程にも問題があるのだが、自民党が両院で多数を制してきたので、表面化せずにすんできただけだ。
 今のように衆参で多数派が異なる「ねじれ国会」が常態化する中、内在化していた問題が噴出してきたということだ。
 参院では、小沢一郎氏が民主党代表時に日銀総裁を含む重要な国会同意人事について拒否し、問責決議を駆使して自民党政権を揺さぶった。
 2010年の参院選で民主党が敗北すると、今度は野党の自民党が問責決議を連発して民主党政権にダメージを与えている。
 参院選が中間選挙のような位置づけになり、どんなに大勝して発足した政権でも失速して敗北する可能性が大きくなる。良き慣習なき政治は行き詰まるのが常だが、このままでは同じことを繰り返すだけだろう。

「首相公選制」導入も1案

――参院問題にどのように対処すべきか。

北岡:理想的には、憲法を改正して議院内閣制を徹底させることが必要だろう。参院を廃止する案、再議決要件を例えば2分の1にする案などが考えられる。

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「「憲法改正も視野に参院改革断行を」」の著者

安藤 毅

安藤 毅(あんどう・たけし)

日経ビジネス編集委員

日本経済新聞社で経済部、政治部などを経て2010年4月から日経ビジネス記者。2012年4月から現職。政治、経済政策を中心に執筆している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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