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イトイさんが語る~ グレイトフル・デッドに「仕事」を学ぶ

糸井重里さんインタビュー前編

  • 鈴木 あかね

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2012年2月1日(水)

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 『グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ』(日経BP社)という奇妙なタイトルの本が2011年12月に出版されました。グレイトフル・デッドとは1960年代にサンフランシスコで誕生したヒッピーカルチャーを象徴するバンドで、日本では「知る人ぞ知る」存在ですが、ビートルズやローリング・ストーンズと同じくらいの歴史があり、アメリカではなお人気を誇っています。

 この翻訳書のキモは、インターネットによって実現される「フリーミアム」や「シェア」といった最新のビジネスモデルを、実はグレイトフル・デッドが40年前から実践していた、というところ。しかしその方法論からは、マーケティングだけでなく「生き方や震災の復興についても学べるところがある」と、監修と解説を手がけた糸井重里さんは語ります。

 インタビューから、1998年に糸井さんがスタートさせた「ほぼ日刊イトイ新聞」と、グレイトフル・デッドの間に、意外な共通点が見えてきました。

(聞き手:鈴木あかね)

―― この本に書かれている方法論やテクニックは、「コンテンツを無料で公開しよう」「コミュニティを大切にしよう」というもので、糸井さん自身が「ほぼ日」でやられてきたことと重なります。そうした方法論を誰もが実践できるように、詳細に分析し、紹介している本だなと思いました。

糸井重里氏(写真:的野 弘路、以下同)

糸井:「アメリカ人的」に言うとそうですね(笑)。でも、「日本人的」に言うと、ちょっと違うんだなぁ。

 誰もがやりそうな戦略ではなく、違うことをやって価値を見出そう、ということですね。

―― というと?

糸井:近所の子供がお使いに行って千円札をなくしちゃって、必死に探している姿を見たら、こっちもスイッチが入ってなんとか手を貸してあげたいと思いますよね。それは、大昔から人が持っているすごい価値です。それこそ、「腹が減ったから飯がうまい」というのと同じような普遍性がある。

 グレイトフル・デッドは、ライブに来たお客さんに録音を自由にさせて、録音したテープをファン同士が交換するのを許していた。そんなバンドはほかになかったわけだけれども、そうすることに価値があることに彼らは気づいていた。

 バンドマンって、最初はただモテたかったり、ほかに特技がないからギターやってるんだけど、そうやってお客さんに喜んでもらったりしているうちに、スイッチが入ってその本質的な価値に気づくのでは。

いい人になるとビジネスがまわりだす

糸井:このごろ、ぼくは自分について思うんだけど、ずいぶんと「いい人」になっています(笑)。これはおかしいなと思っててね。

―― 糸井さん、昔は悪い人だったんですか(笑)

糸井:昔だって悪い人とは言えなかったし、取るに足らないものだったけれども、人間、若い時のほうが間違いなく悪いですよ。社会的適合性を無視して自分の欲望を語れるから。

 でも、ほぼ日を始めてからこの14年間で、興信所の人が後をつけてきても一点もスキがないくらいの人間になっちゃいました。これはまずい(笑)。

―― まずい(笑)

コメント3件コメント/レビュー

気仙沼にほぼ日の事務所を『とりあえず』つくった、というのは面白いですね。以前あったものが再生されるという、よくあるといえばよくある、プロセスに立ち会うだけかもしれない。ほぼ日には食えないような刺々しいゲテモノ料理がでてくるだけかもしれない。震災を契機に意気ごんで乗り込んでみたものの、あとは尻すぼみで撤退していくだけかもしれない。でも…。話は変わって、ザッカーバーグと違って、「市場を造る」と明言するところは、確かにより「いい人」だと思いました。(!!)(2012/02/03)

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気仙沼にほぼ日の事務所を『とりあえず』つくった、というのは面白いですね。以前あったものが再生されるという、よくあるといえばよくある、プロセスに立ち会うだけかもしれない。ほぼ日には食えないような刺々しいゲテモノ料理がでてくるだけかもしれない。震災を契機に意気ごんで乗り込んでみたものの、あとは尻すぼみで撤退していくだけかもしれない。でも…。話は変わって、ザッカーバーグと違って、「市場を造る」と明言するところは、確かにより「いい人」だと思いました。(!!)(2012/02/03)

「楽観的にゆとりを持って」目の前の惨事に立ち向かった回顧録を読んでるので糸井さんの考えに共感します。ナチスドイツと戦った「チャーチル回顧録」「ドゴール回顧録」そして、北朝鮮・中国連合軍と戦った「白善ヨプ回顧録」この3冊を読めば、どんな災害でも戦乱の世でもポジティブな考えになれると思います。(2012/02/01)

イトイさんがいい人になってきてしまってることは薄々気づいてました(笑)。私もいい人になってきてしまってます。震災がそうさせたんだと思います。仕事柄経営者にも会うし、株式市場の動向も気になるし、FTもHBRも眼を通しますし、友人に東大卒の官僚もいますが、概ねみんな、内観足りなくて、生き方のセンスねえなあ。みたいな感じがします。東洋的ビジネスセンスってこれから凄い大事だと思ってたんで、ああやっぱ自分正しいんだな、って思えて良い記事でした。(2012/02/01)

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夢の実現にあたっては強く「念ずる」。そうした心構えを支えにビジネスの世界の荒波を渡ってきました。

後藤 忠治 セントラルスポーツ会長