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ストーリーになっていない戦略は本物ではない

競争戦略論を再考する【その1】

2012年3月22日(木)

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 ピーター・ドラッカーやマイケル・ポーターといった経営学の大家が著した経営学の“古典”を読むだけでは、複雑さを増している現代のビジネス現象を解明し、競争を勝ち抜く戦略を見いだすことはできない。現在進行形の事象から得られた最新の知見を学び、戦略を組み立てることが必要だ。

 この新コラムでは、気鋭の経営学者たちが現代経営学の最先端の世界へと誘う。まずは、ポーターらが確立してきた競争戦略論の新潮流について、4人の俊英に解説してもらう。

 初回に登場するのは、楠木建・一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授。ベストセラーとなった著書『ストーリーとしての競争戦略』(東洋経済新報社)において独自の視点から提示した競争戦略論の本質について改めて説く。

(取材構成は、秋山 基=ライター)

―― 2010年に発行された『ストーリーとしての競争戦略』はベストセラーになりました。

楠木:多くの人に読んでいただいて、ありがたいと思っています。しかし、私の意図が伝わらなかったためか、不満の声も数多く寄せられます。批判のパターンは、4つに分類できますね。

 第1は、「ストーリー戦略」を提示しているのか思ったら、そうではなかったというもの。第2は、「ストーリーテリング」について教えてくれるのかと思ったら、当てが外れたというもの。第3は、「当たり前の話ばかりじゃないか」という批判。そして第4に、これが圧倒的に多いのですが、「結局、どうすればいいんだよ」というものです。

戦略を作るためのスキルなどない

 私があの本で言いたかったのは、あらゆる競争戦略は「ストーリー」という思考様式で作られるべきだということです。「ストーリー戦略」というような「新しい戦略論のカテゴリー」を提示するものではそもそもありません。競争戦略をストーリーとして考えるという「戦略ストーリー」についての本であり、「ストーリー戦略」の本ではないのです。

 「ストーリーテリング」の話がないという批判も誤解です。ストーリーテリングというのは、ある種のコミュニケーション技法なのですが、そうした技法はこの本の関心の対象でありません。

 一方、「当たり前の話ばかりじゃないか」という批判は当たっていますね。競争戦略というのは、ありていに言って競争の中でどのように商売を成功させるかという話です。自然科学とは違います。

 普通の人が昔から普通の人に対して普通にやってきているのが商売です。「誰もが知らなかった大発見」などというものはあり得ない。競争戦略は、その本質部分では「言われてみれば当たり前」の話になります。

 ただし、それは「言うまでもない話」ではない。「言うまでもない話」であれば言わない方がいい。私としては「言われてみれば当たり前だけれども、言われなければ見過ごされがちな本質」を、「もうけ話」という戦略の原点に立ち返って書きたかったわけで、それが、あの本を執筆した動機なのです。

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