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ブックオフを急成長させた“出し切り”という戦略ストーリー

競争戦略論を再考する【その2】

  • 秋山 基

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2012年3月29日(木)

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 ピーター・ドラッカーやマイケル・ポーターといった経営学の大家が著した“古典”を読むだけでは、複雑さを増している現代のビジネス現象を解明し、競争を勝ち抜く戦略を見いだすことはできない。現在進行形の事象から得られた最新の知見を学び、戦略を組み立てることが必要だ。

 この新コラムでは、気鋭の経営学者たちが現代経営学の最先端の世界へと誘う。まずは、ポーターらが確立してきた競争戦略論の新潮流について、4人の俊英に解説してもらう。

 今回は引き続き、ベストセラー『ストーリーとしての競争戦略』(東洋経済新報社)を著した楠木建・一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授に聞く。前回に「静止画の羅列」でストーリーになっていない戦略は、真の戦略ではないと喝破した同教授は、ストーリーとしても優れた戦略の条件について語る。

(取材構成は、秋山 基=ライター)

(前回のストーリーになっていない戦略は本物ではないから読む)

―― 前回は、戦略はスキルではなくセンスで作るものだということ、経営はサイエンスではなくアートであり、従って法則はないということをうかがいました。しかし、研究者も実務家も、あくなき探究心から、何とかして経営戦略の法則のようなものを発見しようとしてきた歴史があるのではありませんか。

楠木:それは法則と論理を混同していると思います。ここで「法則」と言っているのは、文脈に依存しない、一般的な因果関係ということです。

 経営学が見つけ出そうとしてきたのは論理であって、法則ではない。経営が対象としている人の世から「法則」を導き出そうとしたら、「他の変数が一定であれば」という条件が必要になる。ところが、この条件は現実の経営の文脈ではあまり意味を持たないのです。文脈や状況は企業によって変わりますから。

 法則を定立しろと言われても、無い袖は振れない。それでも経営に論理はある。だから経営を論理で解明しようというのが、私のスタンスです。

戦略の本質は「いかにして他社との違いを作るか」

 戦略の論理の本質は、「いかにして他社との違いを作るか」です。競争を繰り広げる中、業界の平均以上の利益を上げている会社があるとしたら、それは、競争他社との「違い」があるからにほかなりません。

 競争とは、放っておいたらもうけが出なくなる状態を意味します。経済学で言う完全競争になったら、企業の余剰利潤はゼロ。ということは、利益を出すためには、完全競争から離れる必要がある。

 完全競争の1つの前提は「みんな同じ」ということです。その前提を壊して、「違い」を構築すれば、利益が出る可能性がある。だから「いかにして他社との違いを作るか」が戦略の論理的本質になるという成り行きです。

 これが戦略論の依拠する基本論理でして、ポジショニングにせよ、組織能力にせよ、ブルーオーシャンにせよ、ホワイトスペースにせよ、あらゆる戦略論の考え方は「違いの作り方についての論理」を提供しています。ストーリーとしての競争戦略もそうです。

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