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世界と競争することが日本にイノベーションを生む

小谷真生子(テレビ東京「ワールドビジネスサテライト」キャスター)×伊藤元重(東京大学経済学研究科教授)対談(2)

  • 伊藤 元重

  • 小谷 真生子

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2012年4月16日(月)

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 4月20日に発売される「新しい経済の教科書 2012」冒頭で対談している小谷真生子キャスターと伊藤元重・東京大学経済研究科教授。2回目では、TPP(環太平洋経済連携協定)やイノベーション(技術革新)のあり方について、ざっくばらんな議論を聞きました。

小谷:世界経済を見渡すと、一時期隆盛を誇ったアメリカの資本主義に対して、中国のような国家主導の経済の方が圧倒的に伸びてきている。資本主義と国家主導主義、どちらが正解なのですか。

伊藤:これは恐らく、国の経済の発展段階によると思います。発展途上段階では、政治的には民衆を抑圧しながらも、優れた少数のリーダーが旗を振ってやった方が成長していくんだという議論があります。例えばかつての韓国がそうですね。軍事政権でした。シンガポールも、大変に立派なリーダーであるリー・クアンユー氏が作り上げてきた国ですね。

小谷:経済成長に勢いがありますね。

独裁政権の方がうまくいく発展段階もある

伊藤:それがインドのように、非常に民主的だけれども、みんな勝手なことを言って成長をできなかった国よりはいいということかもしれない。ではそれでずっといけるかというと、そうではない。恐らく中国は今そこに突き当たっています。よく「中所得のワナ」と言うんですが、そこにはまっている。年間で1人当たりの所得が4000~7000ドルぐらいの間を中所得層と言うんですけど、ここから抜け出て1万ドルとか、1万5000ドルといったいわゆる高所得層の方に上がっていくには、今までのやり方ではうまくいかない。

伊藤 元重(いとう・もとしげ)
東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授。米ロチェスター大学大学院博士課程修了、経済学博士(Ph.D.)。国際経済学、流通論が専門。
(写真:菅野勝男)

 韓国は軍事政権が倒れて、通貨危機という洗礼を受け、それで市場経済、民主化に動いていった。そうした意味では中国も今そういう大きな転換期で、今後独裁的な政治が主導して強権的に成長していくだけではうまくいかない時期にきているのかと思います。

小谷:トップが変わりますからね、お手並み拝見というところでしょうか。

伊藤:習近平政権になるともう少し社会主義的になるだろうと、一般には言われています。以前の、特に江沢民時代のように経済をどんどん先行させ、上海周辺の人だけが大儲けするという形では国はもたない、ということです。

 従って税金はしっかり取り、低所得地域や、低所得者層にもそれなりに手厚い手当てをしていく方向に振れるだろうと、中国を見ている香港などの専門家に聞くとそう言います。新自由主義が右、ケインズ主義が左とすると、習近平政権ではケインズ主義的な左の方に少し振れていくだろうと言われています。既に胡錦濤の時代からもそちらに多少動いていたことは間違いない。

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