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第7回 「福島から日本が変わる」

桜井勝延(南相馬市長)との対談

2012年4月19日(木)

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 日本政策学校・代表理事の金野索一です。今回は、南相馬市の桜井勝延市長。東日本大震災から1年、今もなお被災地として大変な環境を背負っていらっしゃいますが、あの時、実際に何が起きていたのか、首長としての使命感、そして、これからの政治、今後の南相馬市等を中心にお聞きします。

東日本大震災時における市長の決断力

金野:3.11の直後の大混乱はいろいろな報道で確認できますが、実際はどのような状況だったのでしょうか?

桜井 勝延(さくらい かつのぶ) 1956年生まれ。
福島県南相馬市長。03年原町市議会議員。06年南相馬市議会議員を経て2010年から 南相馬市長。南相馬市長の1期目に東日本大震災が発生。被災した市の窮状などを国内テレビ番組やYouTubeにて積極的に訴えている。米国タイム誌から、2011年版の「世界で最も影響力のある100人」に。

桜井:原子力発電所の爆発を確認してから、避難かとどまるかの決断なんていうのは、なかなかできなかったです。というのも、私がとどまる、市民を避難させるという決断はすぐにできたのですが、国も県もそこに対して、良いとも悪いとも判断もしないままだったのが一番つらかったです。

金野:なるほど。いわゆる県とか国レベルは何もしてくれなかったというのは事実だったのですね。

桜井:はい。一応県には連絡がついていたので、私は「今から避難させるから、県は認めたということにしろ」と言っていたのが、なかなか県は答えを出さなかったのです。

 例えば、知事が私と直接話をする時間をつくってくれれば、そうでもなかったのかもしれない。あの時はたぶん災害対策本部の生活環境部長か何かで、生活環境部長では、職員だから決断できないんだよ。
 だから今は協議中なんていう話で、30分後にまた電話を下さいみたいな話で、30分たっても全然通じなくて、それからどれぐらいたったのか。まあ、40分、50分たってから、もう一度連絡しても結論としては同じだったから、「どうするんだ」と協議してました。そういうことで、後はこちらで判断せざるを得なかったのです。現場は刻一刻と変わっていましたから。

金野:なるほど。

桜井:現地にほとんど入ってこないで、あっちから来た電話とか衛星回線で通じた唯一の電話ぐらいの話でしかないから、現場感覚が伝わらない。だから優雅な協議をしているような話になってしまうけど、今振り返れば、そんな優雅なことを言っている時間はなかった。
 聞かれた時によく言うけど、原発事故が起こったと、原発が爆発したぐらいの恐怖感がみんなの中にあったわけだから、それを今はちょっと待っていて、ちょっと協議をしているから待っていてなんていう余裕はなかった。

なぜか国と連絡が取れない

桜井:判断としては、とどまってもいいか避難すべきかどっちかしかなかった。そうしたら避難させるとい時には、じゃあ、何をもって、どういう手段で避難できない人たちを誘導するかとか、避難しなくてもいいというのであれば、どこに、どういう風にとどまっていればいいのか、ということを示せば、少しでも安心できたかもしれないけど、そういう方法が全く示されないまま協議中と言われても困まる。一番困ったことに、国とは全く連絡がつかなかったのだ。

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「第7回 「福島から日本が変わる」」の著者

金野 索一

金野 索一(こんの・さくいち)

財団法人日本政策学校・代表理事 / 多摩大学経営大学院・客員教授

コロンビア大学大学院国際公共政策大学院修士課程修了。平成維新の会・政策スタッフ、政策学校・一新塾、起業家養成学校アタッカーズ・ビジネススクールの経営、公益財団法人東京コミュニティ財団評議員等を経て現職

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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