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注目の手法「リーン・スタートアップ」著者、大いに語る

小さく始め何度も挑戦し、成功率を高めよ

2012年4月17日(火)

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 「リーン・スタートアップ」という言葉をご存知だろうか。複数のスタートアップ(ベンチャー)を立ち上げた起業家であり、現在はハーバード・ビジネス・スクールにも籍を置くエリック・リース氏が2008年に提唱した、新規事業立ち上げの方法論である。

 技術が日々革新し、目まぐるしく事業環境が変わる米シリコンバレー。その混沌の中で、いかに起業の成功「確度」を上げるか。リース氏は、この古くて新しい難題に取り組むための考え方を本書に示した。昨年9月に米国で出版され、全米のベストセラーとなっている。

 その要諦を端的に言えば、短い周期で仮説構築と検証を繰り返しながら、顧客のニーズを満たす製品・サービスを探り当てていくマネジメント論だといえる。

顧客の反応をみながら製品を磨く

 顧客のニーズを予想し、長い期間をかけて準備した万全のサービスが、さっぱり受けなかった…。起業経験者や、新規事業開発担当者なら、一度はこうした経験があるだろう。本来なら、その失敗から学び、顧客のニーズを再検証した上で次のサービスにつなげていくべきなのだが、大抵の場合、起業やプロジェクトは、その時点で終了してしまう。自らもこうした失敗体験を持つリース氏は、従来のこのサイクルに疑問を投げかける。「失敗によって学んだ経験を、次に生かせるようなマネジメントこそが、事業の成功率を上げていく」と言う。

 そこからリース氏は、次のような概念を提案する。仮説構築から学習までのサイクルを早い周期で回すことで、顧客の反応を見ながら製品・サービスを磨いていくのだ。具体的には、下記の図にある「構築」「計測」「学習」のサイクルを何度も回していく。

構築ー計測ー学習のフィードバックループ
ループに要するトータルの時間を最小にする

 「まず形で見せる」「走りながら考える」「小さく始めて大きく育てる」。いわば、これらの要素を包含した概念が、リーン・スタートアップの本質と言っていい。

 ここで大事なことは、仮説を顧客に「試してみる」点だ。リース氏は言う。「一般の企業なら、既に製品やサービスが存在している。だから、顧客の反応もある程度は予想できる。ところが、スタートアップが取り組む事業は、大抵の場合、潜在的な市場を掘り起こす取り組み。だから、顧客がつくかどうかは、試してみないと分からない」。だからこそ、早い段階で仮説を顧客に試す必要がある。

 顧客に試す製品・サービスは、決して完璧でなくていい。「プロトタイプ」と呼ばれる不完全な製品でいいから、まずは顧客に受け入れられるか試し、その反応を見て、開発を継続するのか、方向転換をするのかを決めていく。

 リース氏が提唱した「リーン・スタートアップ」は、事業環境の変化が早いシリコンバレーでも効果的な手法として注目を浴び、瞬く間に起業家が取り入れていった。その後、クラウドやスマートフォンの本格的な普及によってWebサービスやアプリ開発の敷居が下がったことで、サービス開発のスピードを上げられるこの方法論は起業家の標準的なツールとして認識されている。

 もちろん、リーン・スタートアップの考え方は、起業家に限らず、新しい事業を立ち上げる企業の担当者も応用できる。米国では、いわゆる「企業内起業家」と呼ばれる社員にも広がっている。

 シリコンバレー発のマネジメント論「リーン・スタートアップ」。誕生の背景と、実際の活用方法を、来日した著者に聞いた。(関連コラム→「顧客を開発する時代」)

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  • 2012年4月17日

    注目の手法「リーン・スタートアップ」著者、大いに語る

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「注目の手法「リーン・スタートアップ」著者、大いに語る」の著者

蛯谷敏

蛯谷敏(えびたに・さとし)

日経ビジネス記者

日経コミュニケーション編集を経て、2006年から日経ビジネス記者。2012年9月から2014年3月まで日経ビジネスDigital編集長。2014年4月よりロンドン支局長。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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